そんな中で最近のホットな話題といえば、開業する前にいっしょに仕事をしていた後輩の息子さんがこの春 センバツ高校野球に出場するかもしれないという うれしい話題である。
あえて「するかもしれない」というのは、その学校は春の選抜出場が決定している〇〇気比という高校であり、秋の大会ではその息子さんはレギュラーとなっていたが、春もレギュラーになるという保証はないという厳しい現実があるとのこと。
野球強豪校はどこも1学年30人前後いるし、部員は補欠も含めて相当なレベルの選手が全国から集まってきているので レギュラーやベンチ入りのメンバーの入れ替えはたびたあり、全く息の抜けないクラブでの生活になっていると聞いている。
秋の北信越大会まではレギュラーだったので春の甲子園も何とか選手として甲子園の土を踏んでほしいものである。
話しは変わるが昨日 大学の陸上部の卒業生送別会があり、確定申告の真っただ中とはいえOB会の役員もしているので京都市内のとあるホテルまで出向いて行った。
部員数も我々の時と違って総勢130人の大所帯であるが、今年の卒業生はまさにコロナとの戦いであったことが 卒業生の思い出話を聞いていてあらためてわかった。
コロナが始まった年に入学し、秋までは学校に行くこともなくほとんどリモートの授業で、陸上の大会もほとんどが中止に追い込まれていたとのこと。
入学が2020年といえば 東京オリンピックも延期、甲子園(高校野球)も中止となり、あの非常事態宣言で世の中の動きがピタッと止まった年である。
2021年もたびたび緊急事態宣言が発出される中、無観客で東京オリンピックが開催されたが、大学の陸上の大会も春の大会はほとんど秋に延期になり、競技場への入場制限、そして応援もできない中で行われていた。
2022年は競技自体は徐々に開催されだしたが、いわゆる“声出し応援”は禁止で、まだ誰もがマスクを外せないままの静かな競技会であった。
そして2023年は大学に入って初めて声を出して仲間を応援できたと昨日 卒業生の多くが語っていたし、声を出しての応援は応援される側だけでなく、声を出して応援する側も 「みんなのクラブだな」と喜びと一体感を味わうことができたようである。
そういう意味で昨日の送別会は過去の送別会とは違って、コロナで始まった大学生生活であったが、最後の一年間は声を出して励ましあえたことがよほどうれしかったのか いつもの学年以上に結束力の強さを感じたし、クラブでの生活の思い出を話していた卒業生の中には感極まって泣き出す学生も何人かいた。
実は一昨年までの2年間は今回のような食事を伴う送別会も送れなかったが、今年の卒業生はみんなに祝ってもらうことがうれしくて仕方がないというのがこちらにも伝わってきた。
“最近の若い者は”なんていうのはどちらかというとあまりよくない方に捉える時に使うことが多いが、昨日の卒業生は同級生にも後輩たちにもそして先輩にも感謝の気持ちがきちんと伝えられるという点ではなかなかできた大学生であり、久しぶりに自分でも熱くなるのがわかるようないい時間を過ごすことができた。
ある卒業生(女子)は「広島で就職するので来たときには必ず連絡してね」と言っていたし、「東京に来たときはいっしょに飲みに行こうぜ」と言った男子の卒業生もいた。また ある上場企業に就職する1人は、「俺は社長になって世の中の働き方を先頭になって変えていくし、いっぱい稼いでこのクラブにもしっかり還元する」と頼もしい誓いを口にする卒業生もいた。
終わった後、「何年たっても仲間っていいな。しかも多くのことを犠牲? 我慢して、一つのことに打ち込んだ4年間はいつになっても忘れることのできないものだな」と自分とだぶらせながら会場を後にした。
卒業生はあの後 朝まで飲んでたんだろうな、みんなしてきたことやし・・・。