経営的に申し分ない人、まあまあでひとまず軌道に乗っている人、そしてまだまだかなという状態から脱し切れていない人と経営状況もさまざまである。
事業を始められて最初は厳しくても大半の方が2、3年経って心配のない状態になってきているが、そこまでの努力や苦労は並大抵のものではない。
今まで数多く見てきた経営者の中で、常にお金の心配をしていて、支出内容のチェックも怠りない人というのは、事業に行き詰まったり、失敗するということはまずないように思う。
こういう人は、お金に関して確かに細かい面はお持ちであるが、決してケチではないし、お金を出す必要のある時はスパッと出すという思い切りのいい面も持ち合わせておられる。
うまくいっている開業医の場合、医療機器を購入しようと思えば、業者に発注すれば比較的早く手に入れられる環境下にあるが、その医療機器を他のクリニックが使っていても自分の診療には必要でないと思えば、自分の判断で購入するのをやめられ、周りに流されて購入されるようなことはない。
ただ、購入される場合もそうでない場合も、話題にのぼったその機器についてはひととおりの研究や検討はされるので、内容は熟知されている場合がほとんどである。
それと事業がうまくいっている人というのは、いろいろな事に関心があり、誰もがついつい口にしがちな、「これってうちには関係ないし・・」と言うことはほとんどおっしゃらない。本当にいろいろな分野のことに興味を示され、人の話にも誰よりも耳を傾けられる、というか常に何事にも興味津々という感じがこちらにも伝わってくる。
こういう方なので、事業に関することについて誰よりも研究熱心であるのは言うまでもないし、こういった下地があるから対策を練るのも、その対策を実行に移すのも非常に早い。まさに間髪いれずという感じで・・。
ここで顧問先の方のことを悪い事例で掲げるのも気が引けるが、みなさまの経営の参考になればと思うので、あえて1、2例あげるがお許しいただきたい。
まずは初動の遅い人、こういう方は何をしてもうまくいかない。
同業他社との差別化を図る上でも、「HPをもう少し充実させないと」と焦りながら相談を受けてから、1年経っても何の手も打ってない人や従業員の時給の見直したいと言われながらも従業員からせっつかれて初めて具体的な検討を始める人。
あと、お金の使い方が計画的でない人っていうか、臨時の収入や予定以上の売上があり、目の前に通常以上に預金の残高があると、「さあ、何買おうかな? お金も少し余裕があるので〇〇でも買おうか」とまるで衝動買いのような買い方をする人、後々のことも考えないで。
逆にうまくいっているのは自分と考え方が違う人の話も聞けるという人で、これは非常に難しく、なかなか根気のいる行動であるが、このことで自分のやるべきこととしてはいけないことをしっかり見極め、自分なりに頭の中の整理ができていっているような気がする。
人間が好きな人は必ずと言っていいほど事業がうまくいっているという結論もここでは導き出せるであろうし、本人はもちろんのこと、スタッフや家族が喜んでくれる顔が見たいがために事業に力を注いだ結果、いい方向に向かっていったといっても過言ではないように思う。
今日も勝手なことを言ってしまったが、実は日々こんなことも考えながらいろんな方と接しているんです。
明日からまた多くの方との面談の予定が入っているが、お互い試したり、試されたり、そんなことの繰り返しの毎日である。
明日はどんな学び、気付きがあるのでしょうね。
では、今日はこのへんで。