その一人の男とは誰しもお分かりであろう そうアメリカのトランプ大統領である。
実はトランプ氏が大統領に就任した時に一定の期間が経ち 落ち着いてきたら「トランプ大統領の凄さと怖さ」というタイトルでまとめてみようと目論んでいたが、昨今の発言やそれに対する各国への影響の論評がいたるところに出てきているのでこの話題はそちらに預けることにする。
話は変わって、
昨今 企業の大小を問わず 高い離職率が問題となっているが、このことを考えた時、我々の若い頃は、当たり前とか常識ということがある程度優先され、突拍子もない常識外れの行動を起こすと、「何 あいつ変な奴」なんて言われたものだが、古くは非常識であったことが、今の社会 あるいは 若い人にとっては、決して非常識なことではないと思われることもたくさんある とある雑誌に書かれていた。
こういった考え方の相違が仕事をする上でも、上司と部下、あるいは50〜60代の人と20〜30代の人の間に埋められないギャップが存在することも、新しく就職した人が、「この会社に身を置くのは無理」という気持ちになる一因であるように思う。
従業員数10数名のある中小企業では、会社内の簡単な掃除は場所を輪番制で変えながら、10分程度 社長も含め全員でするという古くからのルールがあったようだが、ある新入社員が入社後 1ヶ月くらい経った頃、「僕の仕事って掃除も含まれていたんですか? それって入社前に一言も聞かされていませんでしたよね。掃除なんて外部に委託する業者っていくらでもあるはずですよ」と発言したことに 経営幹部はもちろんのこと、古くからいる従業員も度肝を抜かれたとのこと。
ただ、これって「始業前に全員で掃除をするなんて当たり前やん、常識なん違うん」と思うところに今の時代の問題があるように思うし、これはあくまで一例に過ぎないが、我々の世代にとってはこういったヒヤッとすることが周りにはいくつも存在している。
全てのことに関して このことの常識って一体どれくらいのことを指すんだろう? なんて考えていては身動きもとれないし、ましてや企業経営者の場合、大げさに言うと前に向かっての第一歩も踏む出せなくなってしまう。
最近は退職の意思を本人に代わって勤務先に伝える 退職代行なんていうのもあるが、最初この言葉が出てきた時 「これってどういうこと?」と思ったのも事実であるが、これも法的根拠がある以上受け入れざるを得ない制度であり、退職の意思は、嫌であっても あるいは 言いにくかっても本人が伝えるべき なんていう我々の時代の当たり前は今や通用しないし、そういった例は他にもいくつも存在する。
ここまでは主に雇用関係に関連付けて話してきたが、このことは会社の売上に直結する新たな商品開発という観点から捉えても必須の要件になってくるであろう。今の時代 何が必要で、何が必要でないか ということを見極めるのも経営者の重要な素養であると考えると。
これからの時代を生き抜いたり、企業として存続するためには、私の当たり前は 他の人にとって当たり前ではないかも? ということにいかに早く、的確に気付くことができるかどうかがポイントということになるのであろう。
本当に難しい世の中になってきたが、避けて通れない以上 今回出てきたような話も受け入れながら方針が立てられる経営者が最後生き残れるのかな なんて少し怖い気持ちを残したまま今日はここまでとする。
花見がまだの人は是非ともお出かけになっては・・。多分 今日が花見ができる最後の休日のようですから。