2024年10月20日

No.903:人口が増えないのに建ち続けるマンション

 京都市内はインバウンド需要が急激に高まったコロナ前には、市内のいたるところで建築ラッシュとよばれるくらい数多くのホテルが建ちまくった。
 その後 あのコロナで旅行客の宿泊需要は大幅に落ち込み、休業するホテルもあちこちで見られ この先どうなるものかと予測もつかない状態が1、2年続き、私は個人的には5年近くは元の世の中には戻らないだろうと思っていたが、その後の立ち直りは私の予想をはるかに上回るスピードで、その回復ぶりには驚いている。
 外資系でありながら日本の趣を残したものや敷地を最大限に利用した大きなホテル、それ以外にも街中で数台の駐車場だった狭い場所まで気がつけばホテルが建っていたというところも何ヵ所かある。
 そして、最近は京都に限ったことではないのかもしれないが、空いた土地があるとホテルではなくマンションが建つという 今ではおなじみの光景があちこちで見られる。
 昨日も五条通沿いのJR丹波口駅の近くを通ると271戸という大きなマンションが建築中であったし、私の自宅から10分のところにも394戸のマンションが建設中である。
 京都は他の都市以上に外国人の富裕層には絶大な人気とのことで今や購入者の何割かは外国人というマンションもあると聞いている。
 ただ、いくら早く売れ、完売になったとしても住民が増えない限り街の活性化にはつながらないし、かえって人の住んでいない所有するだけのマンションは街が衰退に向かうきっかけになるかもしれない。
 タワーマンションといえば東京で建ち始め、その後 横浜、名古屋、大阪と大都市のものだと思っていたが、今では人口が一定以上の地方都市にまで波及してきていている。
*タワーマンション:20階以上のマンション
 私の長女が住んでいる和歌山でも高層のマンションが建築中だし、今日の日経新聞には「青森の2大都市(青森市ではなく弘前市と八戸市)にいよいよ高層マンションが・・・」という広告が載っていたのには驚いた、なんで青森県なの?(青森県の人 ごめんなさい)。
 今やタワーマンションのない県は全国で9県のみで、このうち3県は建設中とのことなので この現象は地方でも県庁所在地等の都市部に人口が集中し、それ以外の地域は人口減、そして過疎化はさらに拍車がかかるのであろう。
 この9県には京都府が入っていないのは、京都府も京都市以外の所でタワマンは存在するということであるが、京都市街地に限っていえば高さ制限は31m(概ね10階まで)となっているので、今後もタワマンのない数少ない都市といえるであろう。ただこのことが京都の地価をつり上げている要因にもなっているのかもしれない。

 今日はこんな内容であったので興味半分で全国各地のタワマンを検索してみると、住みたくなるようなマンションがいくつも画面に広がってきて、何とか買って見たくなるのもわかるような気もする。但し、高さだけではなく値段もとても高いのには驚いたが。
 今日は多少息抜きも兼ねての内容なのでこれ以上 深掘りはしないが、最終的には「日本って人口が減り続けているんだけど、どうして?」というところに行き着いてしまった。
 10年後、20年後にこのマンションがどういう姿になって、どんな人が住んでいるのか、そして人のいなくなった周辺の多くの地方とよばれる日本の国土はどうなっているのか? タイムマシンがあれば確認してみたい気持ちもあるが、その姿は決して明るいものではなく、もしかすると“衰退する日本”そのものの姿になって映し出されているような気もする。
 「人が減り続ける日本」と言われている中でのこのタワマンラッシュ、立ち止まって落ち着いて考えれば不思議な光景と言わざるを得ない。
 
 最後に今日学んだ知識を一つ。日本で高さの一番高いマンション(建物の高さではなく人が住んでいる部屋)はザ・パークハウス 西新宿タワー60 で208.97mで60階建てのようです。
 京都市中心部は10階までしか建たないとわかってちょっと一安心。
posted by ヒロイ at 17:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック