私は東京都民ではないので投票をすることはできないが、今回の選挙公約を見ていて少し思うことがあるので今日はそのことについて綴ってみることにする。
一般的にはこういった場で政治や宗教のことは触れないという不文律があるように思うし、私も今日ここで特定の政党や主張について論じるつもりはない。
国政と地方政治との違いはあるだろうが、今回の選挙では“若者”とか“子育て”がキーワードになっているかのようにどの候補者も政策の中身での違いはあるにせよ、このキーワードにスポットライトが当てられているように思う。
私がまだ若かった頃、今から30年以上前には選挙公約でここまで大きく若者や子供のことはとり上げられていなかったように思う。
一昔前は、まずは地元の産業や地域経済の活性化をこういう形で実現するためには、企業誘致や新しい市民ホール、福祉センターを建設するといわゆる“箱物(ハコモノ)”の充実を公約に掲げる候補者が多かった。つまり地元がいかにして潤うかという内容である。
そしてもう一つはお年寄りを大事にし、思いやりのある政策というのもよく目を引いたという記憶がある。
ただ、昨今の選挙、特に都市型の選挙ではどの候補者もすごいスピードで進んでいく少子化にスポットを当て、上でも述べたように“若者”と“子育て”を口にしない候補者はほとんどないように思われる。
年金世代や今後数年のうちに年金の受給受給資格を得る人も若年層の人口構造は気になるところで、この世代の厚みが増さないことには自分たちの老後も不安定になりかねないし、若い世代の充実は間接的であるとはいえ自分たちにも跳ね返ってくる非常に重要なことであるということは中高齢者以上のものは理解している。
私はこのブログの中で10年以上も前から何度かにわたって、日本の人口減は将来は国の勢いがなくなり、税収不足による財源難により日本に住む人の生活にも大きな影響を及ぼすと述べてきたが、このことがやっと今になって論じられてきている感がある(私のブログを過去に遡って検証したわけではないが)。
今回 ここまで書き綴っていて何が言いたかったのかというと、以前に多くの候補者が声を張り上げていっていた老人福祉をはじめとし、「老人が住みやすい街」、「安定した老後」という公約は10数年前から比べると非常に減ったように思うし、老人の話題と言えば老人そのものではなく、介護する人が足りないという 働く側の話題の方が大きく取り上げられている。
今回は大都市東京の選挙なので当然のことながら、問題視する内容も地方とは大きく異なるであろうが、各候補者が何を訴え、そしてそれが本当に実現の可能性があるものなのかをじっくりと眺めておくようにする。
ここで眺めておくという言い方をしたのは、私は東京都民でないから今回の選挙は眺めておくしかないし、有権者に受け入れられやすい、あるいは選挙のための“うける公約”ばかり口にする候補者がいれば自分なりに検証もし、自分が投票できる選挙がある時のために見る目を養っておこうと思っているからである。
今日は投票権のない私が語った東京都知事選 ということでさらっと聞き流してもらっても構いません。
それにしても本当に選挙の公約っていいことづくめですよね。いつも選挙のたびに思いますが。