1人30分を目安としているが、15分程度の人もいれば、中には50分を超えるような人もあり 人によってさまざまであった。
事務所開業以来 一昨年までは、私が所長面談という形でみんなと個人面談を行ってきたが、全ての人に対して周到な準備が十分できてから面談を行っていたとは言い切れず、またその面談もそれほど深く内容ばかりではなく、中には形式的な面談だけで終わった人もあった。
それが昨年からはスタッフも多くなってきたし、せっかく面談するのであれば、双方 頭の中もきちんと整理した上で面談した方が、面談結果を今後に活かせるのではという思いから、事前に渡しておいた質問シートに対しての回答を提出してもらった上で、面談に臨むように形を変えて面談をするようになった。
今年はこの形式になって2回目なので当然のことながら今回の回答書だけでなく、昨年のものも比べながら面接を進めていくことができた。
面談の内容はそれぞれ個人的なことも含まれているので ここでは触れないが、昨年の回答書に書かれたことがどこまで実行に移せたか検証しながら面接を進めていった。
こんな時に当然のことながら過去を振り返って検証することの大切さも感じながらも、過去を振り返るだけでなく、いかに次の一年を過ごしていくかを考えることが重要であるかということも感じた。
これは 家庭や仕事を含む日常生活だけでなく、過去では受験勉強もそうであったように「過去を振り返ることはどこまで必要なのか」と誰しもが悩む部分でもある。
何が言いたいのか少しだけ整理をしておくと、過去を振り返ることは重要であるが、過去にこだわりすぎるとなかなか前に進めない場合もあり、この切り捨てていい過去とまだまだ頭の片隅に置いておかないといけない過去の振り分けが結構難しく、またこの部分は人によって違うなと感じたところでもある。
新たなことに取り組むときには、過去の反省点を踏まえてというのが一般的であろうが、逆に過去を引きずることなく、断ち切って新しいことに取り組むことも大事なような気がするし、これによって新しいことに対しての加速力・推進力は大きな差が出てくるように思う。
世の中の動きは想像している以上に早く、我々の業務もその動きに取り残されないようにしないといけないし、会計や税務の知識の積み上げやメンテだけでなく、いろいろな事務所の業務において、「あの事務所 まだあんな方式のままやってるで」なんて言われたら、顧問先もそして事務所のスタッフもその船にいっしょに乗って進んでいこうという気が失せてしまうのかもしれない。
今回の面談でも個々の考え方や改善すべき点についてはそれなりに話ができたし、「IT化に乗り遅れないようにしていきましょう、そのためには〇〇も導入して・・」、「○○の業務にも関わっていかないと・・」という次を見据えた意見を言う人も何人かいた。
面談は当然のことながら される側の責任もあるが、面談をする側の責任の方が何倍も重要であるように思うし、その面談での意見をいかくみ上げて、いい方向へ向かうように活かしていくのは経営者の重要な役割である。
すぐさまできることから、1年がかり、あるいはそれ以上の日数を要することもあるが、目の前に課題は出揃ったので、近日中にその対応策を検討、そして決定し、実行に移していかなければならない。
面談って実施前の準備も結構大変であったが、実は面談後の方がずっと大変で、重要であるということは今までの経験からもよくわかっている。
みんなから「言うだけ言わせて」とか「聞くだけ聞いといて」なんて思われてしまったら、面談の意義は全くないし、「しない方がまし」なんて思われてしまったら、意義どころか経営上 大きなマイナスとなってしまうこともある。
昨年の面談記録を見ても事務所側が手を付けずにほったらかしのものがあったのも事実であるので、検証と反省は不可欠である。
それにしてもいろんな提案があったし、みんないろいろなことを考えながら仕事をしてくれていることがわかり、こちらが身の引き締まる面接であった。
最後に感想を一言、「みんな真面目やな」。