確かに若い頃 自分でもやっていた野球と陸上には人以上に関心があるし、子供がしていたサッカーも機会があればテレビだけでなく、競技場まで足を運ぶこともある。
スポーツには数えきれないほど競技の数があるが、あらためて考えてみると今まで、特に若い頃 熱心に取り組んでいたものは屋外での競技ばかりで、屋内競技で経験のあるのは体育の授業であったバスケット、バレー、卓球、それに道場で行う柔道等、本格的に取り組んだものはない。
今でも屋内より外でするスポーツの方にどうしても惹かれてしまうが、今日もセンバツ高校野球は順延になっているように天候に左右されやすいという側面がある。
ただ、その天候とてある意味、前日から天気を気に掛けたり、天候そのものを楽しんだり、また 試合の行方を左右するという点も屋外スポーツならではのもので、またそれが興味をそそられる要因なのかもしれない。
こんな私なので文化・芸術の分野への関わりは非常に薄っぺらなもので接する機会も限られているが、先日 有名なピアニストのコンサートのチケットが手に入り、大阪のザ・シンフォニーホールまで行ってきた。
京都コンサートホールやロームシアター(まだ京都会館と呼ばれていたころ)には何度か足を運んだことはあるが、今回の大阪シンフォニーホールは初めてであった。
行ったのは3月20日の祝日であったが、天気が悪く、会場に行き着くまでにはハプニングの連続であった。
まずはJRで大阪まで行こうと思っていたが、人身事故で運転見合わせを京都の地下鉄の中で知ったので、急きょ阪急に切り替え、その乗った阪急は信号待ちを何度も繰り返し、10分以上延着であった。
そして最後は大阪から一駅の福島までJRの大阪環状線であるが、ここでも強風のため運転見合わせで15分以上電車が動かなかった。
福島駅からは10分ほどなので歩いていくつもりでいたが、改札を出たのが開演の10分前であったので目の前に停まっていたタクシーに飛び乗り、5分前に会場について何とか間に合った。
こんな慌ただしい移動であったが、有名なピアニスト 清塚信也の演奏、そして休憩の後は大阪フィルハーモニー交響楽団の演奏と音楽を知らない私でさえも本当に聞き入るような素晴らしい内容であった。
確定申告明けの疲れた体で行ったので途中で眠くなるかなと心配していたが、最初から最後まで食い入るように見ながら、その音楽を楽しだ。
スポーツは何度も見に行っているので、始まる前から試合終了までの一定の流れも分かるが、ほとんど触れる機会のない音楽は2時間半くらいのコンサートの時間の流れが全て新鮮で体が疲れるどころか、家でごろっとしているよりずっと英気を養えた。
また、全ての人の動きが躍動感あふれるものであったので、聞き入るというだけでなく、しっかりと目で見入ってしまったというのが本当のところである。
なかなか時間がとりにくい日常であるが、京都のコンサートホールなら歩いて10分ほどのところにあるので、またいい演奏会があれば行ってみたくもなった。
最初は気晴らし程度のつもりでチケットを手に入れたが、あのピアノ演奏は音以外にも、ピアニストの指先だけでなく体の全身を使って演奏する姿にはこれぞ“真髄”という感じがした。
何事もそうであるが、一流に接することは自分にも得るものがたくさんあったと思いながら帰ってきた。
スポーツ人間からの柄でもない演奏会の報告でした。
天気がいま一つ冴えないこともあって、桜のつぼみはいったん休止状態というところですかね。
3月もあと一週間となってしまいましたが、年度末 しっかり締めて4月を迎えたいものです。
では また。