2023年11月12日

No.855:タクシー運転手から教わった人生

 比較的軽めの本であったが、先日読み終わった「タクシードライバーぐるぐる日記」という本は人間の心理の隅っこの方を突いたなかなかおもしろい本であった。
 大学を出た後 家業を継いでいたが、とある事情で商売をやめなくてはならなくなった人の実話で、タクシーの中での会話やお客様の態度についていろいろな話が綴られており、ユーモラスな中にも考えさせられることがいくつも掲げられていた。

 車に乗るなり、「あのハゲが、触りやがって」と話していた銀座のホステス3人組、携帯電話を片手に超高級マンションから出てきて慣れた雰囲気で後部座席に座った一人の小学生、「私が客なの、わかってる」と言わんばかりのでかい態度のテレビでは人気の庶民派を名乗る女性コメンテーターなど、本人は誰からも見られていない空間と思って本音の部分が出るのであろうが、こういった経験はタクシードライバーのみができるものであろう。
 また中にはワンメーターの距離で乗せるのも大事なお客様の一人と思っているのに お客様に大層申し訳なさそうに言われたことなど 読んでいて心温まる話もいくつも載っている。
 この本を読んで思ったのは、タクシーに乗った時は個室なので多少気は緩めても構わないが、人が見ている時だけいい顔するような人間になってはいけないということであるし、車内でのひどい態度はタクシードラバーしか見ていないとはいうものの、そんな態度をとる人間はきっとどこかで化けの皮が剥がれるだろうし、とびっきりいい人になる必要はないが表裏のない人間になりたいなと思ってこの本を読み終えた。

 私は5、6年程前 ある用事で実家の近くを通った時、一人暮らしをしている母の顔を見に行き、父の仏様に線香をあげる予定であったが、時間がなくそのまま京都まで帰ってきたことがあったが、実はその数日後にうちのカミさんが複雑骨折をし、手術に引き続き入院となったことがあった。
 あの件以来、私の気持ちの中にはいつも「神様は見ている」という心理が働き、やるべきことはきちんとしないといけないということと、嘘はついてはならないという目に見えない圧が常に私を覆っているような気がしてならない。
 こんなこと当たり前のことかもしれないし、私が人生の中でたった一つの嘘もついたことがない、そしてこれからも一切嘘はつきません なんて言いきれるわけではないが、嘘をついたり間違った行動はしない人生を送らねばと思ったのも多少なりともこの本の影響によるものかもしれない。


 最後に今回のこの”読書感想文”を書いていて思ったのは、タクシードライバーは運転してお客様を目的地まで運んでくれる人 と思っていたが、私が乗車している時、客である私にどんな思いで接し、何を考えながら運転されているのか、この本を読んだがために逆にドライバーの心理を 想像しながら乗ってしまうことになるのかな と今までとはちょっと違った気持でのタクシー利用になりそうな気がする。
 でも、こうして些細なことからでも人の心理を探ることって難しいことではあるがとても大事なことなんだろうなと思わせてくれた”当たり”の本であった。

 今日は朝から昼過ぎまでカミさんのワンちゃん仲間数名と山奥のドッグラン広場に行き、半日ではあったが日常を忘れることができ、なかなかいい時間を過ごすことができた。
 こういう時間って大切ですよね、なかなかとれないけど。
posted by ヒロイ at 16:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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