2023年06月04日

No.833:興味の湧く経営者

 税理士という仕事をしていると週に何回か経営者と面談する機会がある。
 仕事柄 質問や相談を受けることが多いが、特別大掛かりなことでなければ もちろん顧問料の範囲内で対処することになる。
 先週面談した40代の経営者は15年前に起業され、それから2年後 結婚を期に奥様の力も借りて規模を拡大、その後 事業はさらに発展し、今から2年前に支店を出した後も全ての事業や事業所において黒字で、しかも外部からの借り入れはなしという 誰もが羨ましがるような経営状態である。
 
 ただ こういった状況はほっておいて訪れるものではなく、事業の点検をしたり、見直しをし、現在の立ち位置と1年後、3年後、5年後、そして10年後のあるべき姿に近付くために今するべきことが何かということが常にこの経営者の頭の中に描かれている。
 こういった経営者は一般的には社内でも厳しく、従業員の退職者が多くなるケースもあると耳にすることもあるが、ここはゼロとまでは言わないが、目立つような退職者数ではなく、スタッフ構成も比較的落ち着いた状況で推移している。
 毎月の面談時では、こちらから持参した経営指標を私が説明するのを熱心に聞き入り、時には鋭い質問を投げ掛けてこられることもある。
 現在は次なる出店先を模索中で、人の流れ、競合しそうな同業他社、店舗の面積や家賃等の情報収集が最終段階に差し掛かり、出店先はほぼ決まりつつある状況となっている。
 こういったやり取りを通して 経営者の考え方を知るということは、顧問先としての顧問料はいただいているものの私にとっても有益であり、得るものもたくさんある。
 以前に読んだ本の中に古河電工会長 柴田光義氏の「前例がないから、やるのだ」という言葉が載っていたが、経営者にとっては前列はあくまで参考でしかなく、全ては自分の頭で考え、最終の結論を出さなければならないという点では この顧問先の経営者も同じことを考えておられる感じがする。
 次なる出店はどのようなに進んでいくのか、この経営者に奇策や秘策は必要ではなく、数字を分析し、徹底的に策を練った上での事業展開は端で応援する私にとっても次なる楽しみの一つである。
 
 最後に一言、皆様が一番興味があるのは どんな事業なのというところかもしれませんが絶対に言いませんよ(言えませんよ) これだけは、想像してみて下さい どんな商売か。
posted by ヒロイ at 21:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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