2021年06月20日

No734:小心者も悪くはない

【小心者】気の小さい人。臆病な人。度量の狭い人。
 どれをとってもよい意味には捉えにくく、どちらかというとマイナスのイメージで、さらに 勇気がなく、自ら進んで行動できないような人のことを指すこともあり、いずれにしてもよいことは浮かばない言葉である。

 先日久しぶりに稲盛和夫さんの書き物に目を通す機会があり、小心者で臆病なご自身について触れられていた内容が非常に興味深く、今日は少しそのことについて私が感じたことを書いてみようと思ったので、冒頭で わざわざ“小心者”の意味も掲げておいた。

 私も一応 経営者であるが、自分のことよりも顧問先の多くの経営者の方々の顔を思い浮かべてみると こういった性格も経営に何らかの影響を及ぼしているように思えてくる。

 小心者という言葉は確かによい意味で使われることは少ないが、稲盛さんが言うように臆病というのは、石橋を何度もたたいてから渡るとか、最悪の事態も想定しておくとか等、用心深く、繊細な気持ちも持ち合わせており、経営者としてはある意味 重要な要素であるとまでも言われている。
 中には図太い神経の持ち主で自信たっぷりの人が突き進んで成功した例もあると思うが、どちらかというと用心深い人の方が好感が持てるし、自分でも少しはまねてみようかという気にもなる。

 仕事だけでなく日常生活でも、遊びでも細かなところまで事前に考え、徹底とまではいかなくともある程度の準備をしておいた場合の方がことがスムーズに進んでいったという経験は誰しもお持ちであろう。
 顧問先の中には予期せぬトラブルや外的な要因で危機にさらされそうになっても、常に物事を前向きにとらえ難局を乗り切ってこられた経営者が何人もいらっしゃる。
 こういった方は用心深さや繊細さは当然 持ち合わせているが、いざ検討すべきことがあればしっかりと考え、決して結論を引き延ばすようなことはされないし、そしていざ決断を下せば、「よし、行こう」と、即 実行に移される。用心深さと対極とさえ思えるような即断も熟慮の結果としてとれる行動であろう。
 ただ、こういった方は前に進むことばかりではなく、「よく考えたけど、あの件、うちには必要ないわ」とか「不相応と思うんでやめとくわ」と止める時の切り替えも非常に早く、中には切り替えだけでは終わらず、その後の代替案が準備されていることもある。
 この場で顧問先のことを言うのもなんだが、決断の早い人で悪い方向へ行った例は非常に少ないように思うし、相対的にできる人は何に置いても素早いように思う。逆に厳しい言い方をすると、判断をするのに時間を要するのは、事前に索が練られていないからであろうとさえ思ってしまう。
 事務所では、顧問先へ出向くのは私だけでなく、10人近くの外勤部隊がいるが、定期的な面談時には必ず質問や確認事項を準備されている方があり、中には聞きたい内容を書き留めたノートを目の前にして面談が始まる方もある。
 面談時の質問として一番多いのは、経営上 気になる一つの事象、例えば コロナが及ぼしている影響等について他の事業者と比較して自分の所はどうかということである。
 ここであげるのもどうかなと思いつつも、がっかりする例をあえて挙げておくと、ご自身ではあまり深いところまでも考えずに、「何かええ話ないですか?」、「私は(うちの会社は)この先どうしたらいいんでしょう?」という返答するのにも困るような質問をされる経営者である。
 
 今日は小心者の意味から始まり、最後はよい経営者とがっかりさせられる経営者の話で締めることになるが、税理士という仕事は顧問先を通して、自分が経験する何倍もの事例に接することができ、役得だなとつくづく感じた。
 
 私が感じたことを、結構好き勝手に綴りましたが、みなさまにも何かの参考にしていただければ幸いです。
posted by ヒロイ at 17:03| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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