2019年11月03日

No653:興味半減、東京オリンピックの札幌マラソン

 2020年の東京オリンピックのマラソンと競歩が東京ではなく 札幌で開催されることが決定したが、この変更はマラソンでなくとも陸上競技をやっていた者にとっては納得のいかない話である。
 確かに今年のドーハでの世界陸上のマラソンで途中棄権者が多かったかもしれないし、8月の気温は東京よりも札幌の方が少しは低いかもしれないが、ここに当事者であり、多くのことを犠牲にしてこのマラソンに賭けてきた選手の意見が全く反映されないのがこの上なく悲しく、むなしい。

 私も高校、大学と陸上競技に取り組んでいたので、選手目線で今回の騒動を考えると、「うそやろ、冗談もほどほどにしてよ。」というのが本音である。
 今年の9月15日に東京のほぼオリンピックと同じコースで、時期こそ1ヶ月ほどずれるが、それでも本番と近い気象条件の中で 今まで日本のマラソン史上でも1、2を争うほどの熱い代表選考の戦いが繰り広げられたとこである。そしてその後この変更、あのレースは何だったのか、夏の東京で勝てる選手を選ぶためのMGC(代表選考レース) は何に意味があったのかと思えるくらい選手無視の今回の決定である。
 街中のインタビューを聞いても札幌市民は、基本的には賛成多数というところだが、その中で「マラソンが少しでも涼しい所で走れるので選手にとっても快適では?」なんて言う馬鹿げた素人の意見を聞くとさらにムカッとしてくる。レースの時期(季節)、天候、地形など あらゆる要素を全て計算し、本当に長い期間トレーニングを積んできた選手の身にもなってみろとこっちは選手に変わって大声で叫びたい心境である。
 私のような短距離やハードルであっても この競技場は風向きや強さはどうかとかオールウェザーのグランド(地面)の固さと跳ね返りの度合いはどうかと いろいろなことが気になり、競技場ごとに対応というか走り方も少しずつ変わってくるというものである。
 これが、リオでオリンピックがあった3年前から東京で走れることを夢見てトレーニングを積み、コーチと作戦を立て、また2018年6月に東京オリンピック本番のマラソンコースが発表されてから、さらに綿密の計画を練り、オリンピックを狙う選手たちは何回試走を重ねたことであろう。本番で走れる日本人は男女3人ずつではあるが、9月のMGC(実質、オリンピック選考会)で出場の切符を手に入れるために、MGCに出場した選手の努力と苦労は並大抵のものではないであろう。それを今頃になって変更とは何たることか。
 仮に今から札幌のコースが発表されても冬の札幌でどれだけコースの下見や試走ができるのか、そして極めつけは日本で開催されるという日本選手にとってはある意味チャンスであるにも関わらず、本番まで夏(8月)の札幌は一度もなく、事前準備もできず残すところ本番である2020年の夏のみである。

 例えが極端といわれるかもしれないが、箱根駅伝を目指す選手たちに「今年からは千葉県の房総半島一周駅伝に変更」と言われたり、甲子園を目指す高校球児に「暑さ対策のために甲子園での試合を全て京セラ(大阪)ドームに変更」と言われたら競技や試合をするためのモチベーションなんて保てるわけがない。
 もちろんモチベーションだけで競技が可能かというとそんなものではないが、オリンピックとなると仕事も家族もそして自分自のしたいことなど いくつも犠牲を払って勝負に挑んできたはずである。しかも、東京という舞台でのデッドヒートを夢見て・・・。
 最初から最後まで元陸上選手の文句で終わりそうだが、最後にもう一回だけ言わせて。
 『なめとんのか、選手の血のにじむような努力や変更になることの心理的ダメージもわからんとって・・・。』
posted by ヒロイ at 23:42| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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