2019年07月14日

No637:オリンピックに出れないのも運命

 待ちに待った東京オリンピックまで残すところあと1年となった。
 オリンピックと聞けば誰しも過去のオリンピックの栄光の瞬間をいくつか 思い出すだろう。その頭に浮かぶシーンというのは年代によってさまざまで、私なんかはロサンゼルスオリンピック(1984年)の陸上でカールルイスが100m、200m、走幅跳、そして400mリレーと4冠を獲得したのが一番印象に残っている。
 当時、大学の陸上部に所属していたからなおさらであろうが、ロサンゼルスオリンピックの後は、冗談半分とはいえ多くに陸上選手があのカールルイスをまねて手のひらをピーンとまっすぐ伸ばしながら走ったものである(私の周りの人の数人だけかな?)。
 1964年に開催された前回の東京オリンピックの時は、私はまだ2歳たっだので全く記憶にはないが、私の周りの人で ”東洋の魔女”、”マラソンの円谷”、”重量挙げの三宅”なんていうことをさぞ嬉しそうに語る人は年齢を確認しなくとも私より年上であることはすぐにわかるという ある意味、年齢や年代を表す指標ともいえるのがオリンピックである。
 2008年の北京オリンピック陸上 400mリレーで3位(後でジャマイカがドーピングで失格となり銀メダルへ繰り上げ)に入り、アンカーの朝原選手がゴール後にバトンを空に向けて投げたシーンはリレーのレースそのものよりも私の頭に焼き付いている。大学の後輩がこういった活躍をした後は我々OBもそれをネタに数年間は盛り上がったが、その後こういった選手を輩出できていないのでそろそろ出てきてほしいと願っているクラブ関係者は多いはずである。
 こうしてオリンピックに出場してメダルを獲ることを目標としている選手もあるだろうが、オリンピックで活躍する前にオリンピックに出場することも同じくらい大変で、いくつもの予選会という壁を乗り越えないといけないというのがオリンピックを目指す選手の第一関門であり、競い合いそのものであろう。

 やはりオリンピックは特別なもので、私がやっていた陸上でも世界記録を出すよりもオリンピックで金メダルを獲ることの方が難しいと言われるのが通例である。
    世界記録は優れた選手であれば場所や時を問わずいつでもどこでもチャンスはあるが、オリンピックは4年に1回で、しかも決勝で勝った1人しか金メダルを手にすることができないという運というかめぐり合わせも重要な要素となってくる。
 メダルを獲得できるかどうかは最終結果であるが、この4年に1回のオリンピックにめぐり合わせが悪くて出場できない選手も毎回何人か出てくる。
 その中の一人は残念で仕方ないが水泳の池江璃花子選手であろう。昨年のアジア大会では史上初の6つの金メダルを獲得し、誰もが東京オリンピックでの活躍を楽しみにしていただろうが、白血病という病魔が突然襲ったために東京オリンピックの出場は厳しいだろうし、本人にとっては言葉にならないくらい残念であろう。しかし、こればかりはどうしようもないし、今はとにかく一日でも早く病気を治し、日常の生活に戻れることを日本中の人が願っている。
 また、陸上では6月の日本選手権100mはサニブラウン選手の圧勝であったが、日本人最初の9秒台スプリンターの桐生選手と共にここまで日本の陸上界を引っ張ってきて、来年の東京オリンピックでは100mとリレーには出場すると思っていた山縣選手も6月の日本選手権の直前に気胸で欠場することがが発表されたが、こちら も東京オリンピックの前年に発病するなんて何ともついていないとしか言いようがない。
 昨年の世界選手権の床で金メダルを獲得した女子体操の村上茉愛選手も腰痛に悩まされ、 先日の日本選手権を欠場していた。
 ここで3人の選手を例に挙げたが、オリンピックに出るというのは実力以外のも何か目に見えないもの、大げさに言えば運命にも左右されているようにも思える。
 こういった壁を乗り越え、やっとの思いで代表に選ばれた者の中で、本当に金メダルが獲れるには各種目一人しかいないという、このすごい競争倍率こそオリンピックそのものであろう。

 来年の東京オリンピックに向けて各競技でこれから予選・選考会がたくさん実施されるであろうが、来年夏のオリンピック本番だけでなく、その前の予選会にも注目し、どういう過程を経て本番の舞台に立てたのかを知ることはオリンピックの本番をより一層楽しめることにもつながるだろう。
 スポーツには勝者と敗者が存在するが勝者の陰には必ず敗者というか、ライバルが存在していたことも忘れてはならない。
 輝くのは勝者であるが、見ていて感動させるのはなぜか敗者であるということも胸に刻み込みながら、この一年間の代表選考レースを見守っていきたいと思っている。
    何人かの敗者の気持ちも汲みながら。
posted by ヒロイ at 22:21| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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