2025年03月30日

No.924:次の世代のことを考える気持ち

 北陸新幹線の敦賀から大阪に向けての延伸問題の中で京都駅をどこに作るのかということと、福井県敦賀市から大阪までをどのルートで結ぶのかということを取り上げられる機会が増えてきている。
 だだ、着工に向けて決めないといけない 上に掲げた問題の解決がなかなか見通せず、最終決定に向けての道筋すら立っていないように思う。
 新幹線と言えば、子供たちが住んでいる東京までは2時間15分で行けるし、一番遠い顧問先である福岡(博多)でも3時間足らずで行けるので新幹線のありがたさは十分わかっているが、この過去の大きな国家プロジェクトで導かれた新幹線網や高速道路網はこれからの日本では最後まで行く着くのかどうか不安や疑問を感じずにはいられない。
 東京・名古屋間のリニアにしてもこの問題と同様、一体いつ結ばれるのかわからない状況に陥っているのを見ていて、何が問題なのだろうと考えてみたが、その答えはなかなか見つからない。
 沿線の地域住民の生活が脅かされる、特に多くの部分をトンネルで繋げるので、”水”が最大の問題となっているのはみなさまもご存じのとおりであるが、このことを考えた時、私の頭の中もこの時点で立ち止まってしまう。
 利用する人、地域活性の起爆剤として期待を寄せる人、そしてただ単に通過されるだけ、あるいは地下水系に異常が生じるかもしれないところに住む人 等、本当に多くに人の利権や考えが交錯している。
 もちろんこれまでの新幹線は国や地域の発展のために多くの国民が期待していたわけであるが、これだけ成熟しきった国になってくれば人の考え方はさまざまであり、発展=満足 という構図が成り立たなくなってきている。
 これは決して悪いことではなく、一定の発展を遂げた結果として起こりうることなのかもしれない。
 日本の将来や次なる世代のためのもう少し先を見据えた考えが必要なのかもしれないが、成熟しただけでなく、国民の考え方が多様化したり、また生活苦でギスギスしている現状に中ではこういった世代を超えた構想を考える余裕すらないのかもしれない。
 大変無責任な話をするが、私自身 以前はある程度関心のあったリニアや北陸新幹線への関心度は下ってきていると言わざるを得ない。
 というのもこういった先の長い問題こそもう少し若い20〜40歳代の世代が関心を寄せないといけないと思っているが、これからの人たちにこういったプロジェクトに期待する機運があまり感じられないように思う。
 今日はいろいろな思いを綴ったので何が言いたいのかわからなくなってしまったが、こういったことにも政治家の利権というか、最終的には集票活動と結び付けて考えている政治家のみなさんの顔が浮かぶのでなおさら白けた感じになってきているようにさえ感じることもある。
 今日の話はこれぐらいにしておくが、最後にこの計画がどれくらいの年数がかかるのかを掲げておくので、自分の人生と重ね合わせてください。

*北陸新幹線が敦賀と大阪が結ばれるのは、最短で2028年に着工したとしても、それから25年以上かかることになるので、開通はどんなに早くても2053年以になる。
今の状況だと2028年の着工は無理でしょうが。

 この時の日本の人口構造はどうなっているのか?
 すみません、本当は我々の世代がもっと先のことを考えないといけないんですよね。
posted by ヒロイ at 11:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月23日

No.923:万博 行く? 行かない?

 まもなく始まろうとしている大阪・関西万博であるが、いろいろな意味において評判がいいとはいえないし、今の時期 景気や日本の勢いに物足りなさを感じたり、更には多少政治の影もちらつく中で、盛り上がりに欠けるのは誰しも感じているところであろう。
 今回の万博については、ほとんど何も知識の持ち合わせがなく、報道番組で何度か目にした 木造建築の大屋根リングが会場の周囲を囲んでいるということくらいしか思い出せない。

 実は私の中で万博というと今から50年以上も前に大阪の千里丘で開催されたEXPO 70のことを思い出す。
 私が小学校に入学する前の春休みに 会場の近くにあった親戚に泊めてもらい1週間続けて通ったので、本当に多くのパビリオンを見てまわった。
 公式ガイドブックらしきものを事前に買って、毎日「今日は○○と□□は必ずまわる」と計画(作戦)を立てながら、兄たちに連れられて50以上のパビリオンを見て回ったように思う。
 今なら当たり前である外国人の姿であるが、田舎から出てきた小学生にとっては外国人を間近に見るのは初めてで、はっきり覚えていないがいっしょに行った従兄たちの前で、「おいおい、あっちにもこっちにも外人がおるで・・。」なんて言いながら、今まで経験したことのない場所に足を踏み入れて、驚きながら”外人”さんを指さしていたんだろうなと当時の自分の姿を想像してしまう。
 こういった異次元に世界に足を踏み入れること自体が万博の意義であり、当時のアメリカ館で1時間以上並んで待って、月の石 を見たことも薄っすらと記憶している。
 ただそれは月の石 そのものを覚えているわけではなく、うす暗いなかでライトが照らされていたその会場の光景しか思い出せない。

 こういった時代背景もあって私の幼少期にあった万博が自分に与えたインパクトはすごいものであったが、お金と時間さえあれば多くの物が手に入る今の時代にどれだけインパクトを与えることができるのか、前の万博を知っている者にとっては心配である。
 今回 気になるのは、「前の万博のように・・」と期待する年代の方が主催者側の多くを占めるのではないかということである。
 我々の年代は、ことあるごとに、「あの頃の○○をもう一度」ということを期待してしまう傾向があるし、今回の主宰者側もこういった年代の人たちが多く関わっていれば、今の時代に生きる人たちの心とマッチしない部分もあるように思う。
 あえて言うと このことが一番の問題で、”今の人たち”をいかに取り込むかという点においてはもっともっと”今の人たち”の意見が反映されないといけないように思う。
 大阪・関西の再浮上を願っているのはよくわかるが、まずは人の心をいかに掴むかという議論がどれだけされたかという点において疑問の残るところではある。
 私自身、前売りチケットの購入は「もちろん」していないし、果たして行くのか行かないのかも決めていない。
 人が行き出すと「自分も」と思うのであろうが、まだまだその機運は感じられない。
 今一番 躍起になっているのはスポンサー企業とテレビ局だと思うが、確かにテレビで取り上げる時間と回数は増えてきたように思う。
 スポーツイベントやコンサートといっしょでこれからいかに群集心理に火をつけられるかということにかかっているであろう。
 私自身 半年後どうなっているのか、機会があればこの場で報告しまが、どうなっているかな・・・?
posted by ヒロイ at 18:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月16日

No.922:忙しい時の外からの刺激

 所得税の確定申告は法定で翌年の3月15日が申告・提出期限と決まっているが、今年は暦の関係でその期限が3月17日(月)となり2日 得したような日程であった。
 ただ、事務所としては年末の全体会議で最後の休日前には完了していようと取り決めていたので、事務所のメンバーの猛烈な仕事ぶりと最後のスパートで予定していた3月13日(木)に全ての顧問先の申告を終えることができた。
 ということで、この土日は仕事のことが頭から完全に離れるような日にはならなかったが、比較的落ち着いた形で残務整理や月曜日以降の業務の確認をする時間に充てられる日となった。
 毎年のことであるが、多くの顧問先の方からの依頼業務に対して「確定申告が終わったら手を付けます」と話をしていた仕事がたくさん積み上げられているので、3月末まではなかなかゆっくりする時間がとれないというの状況ではあるが、これはどこの税理士事務所でも同じことが言えるであろう。

 実はこの10日間ほどの間には、一般の方々を対象とした確定申告相談会の当番にもあたっていたので、3月7日は ほぼ1日上京区の西陣織会館でその業務を従事していた。
 この西陣織会館での相談会は京都市の5つの税務署(上京、左京、中京、右京、下京)管内というかなり広範囲の納税者が対象であったので、その来訪者の数も1日1000人以上の日もあり、すごい熱気の中での申告指導であった。
 ただ、コロナ前の従事した時と大きく変わっていたのは、紙ベースでの申告が極端に減り、パソコンやスマホを使っての電子申告(e-Tax )が主流となっていて、年配の方も事前の案内通知に持参するように記載されていたマイナンバーカードもほとんどの方がお持ちになられていた。
 実は私はこの当番以外に直前にもう一つの大きなヤマを抱えていた。
 こちらは全国組織の社団法人の総会の中での決算報告という業務が3月12日に名古屋で開催され(この日程は1年前から決まっていた)、ここへ出席するという任務であった。
 こちらの方は名古屋までの所要時間が新幹線ののぞみに乗ると34分という京都・大阪間の新快速並みの移動時間であり、結果的にはさほど苦労することなく、8時出発16時帰りということで、結果としてはのぞみに助けられたという感じであった。
 当日は10時から最初の理事会が始まり、議事が立て込んでいたため12時スタートの総会までの時間がとれず、 お弁当を食べながらの進行であったので、結局 名古屋グルメは口にすることなく 本当のとんぼ返りで京都に帰ってきた。もちろんこの凝縮した業務進行のお陰で帰ってからの最終段階の確定申告作業は大助かりであった。

 とても忙しい さ中ではあったが、顧問先との面談と事務所内での申告業務に没頭する中で、行く前までは「嫌だな、何でよりによってこんな時期に」と思っていた上記の2つの業務は、普段 接する機会のない外の世界とのやり取りであったので多少の気分転換にもなったし、今から思うと有意義な2日であった。
 正直、こんな風に思えたのも事務所のメンバーが確定申告業務をどんどん押し進めていってくれてたお陰だなとあらためて感謝の気持ちが込み上げてきた。

 今朝、納税協会から送られてきた冊子を見ていると、今回 私も従事した確定申告相談会が申告期限最終日の明日も開催されるようであるが、この最終日に来る人ってどんな人なんだろう? と思わず考えてしまった。
 例えが少し変かもしれないが、子供の頃の夏休みの宿題を最終日になってやりだすようなものである。
 ただ こういう人って、毎年の決まった行動かもしれないし、意外と焦っていないような気もする。 少なくとも、こういった方は当事務所ではお引き受けできないが・・。

 何はともあれ、今日は明日から新たなスタートがきれるための1日にと思って このブログもいつもより早めに仕上げた。
 今日は寒く しかも雨降りでどこにも出かける気にもならないので、この天候でかえってよかったのかも。
 では・・・。
posted by ヒロイ at 11:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月09日

No.921:高校野球の監督からヒントを得た人事評価

 例年のことではあるが、この仕事は2月になると繁忙期と言われる期間に入り、その中でも2月の後半から3月初旬までが繁忙期の頭に“超”が付く時期となる。
 先週はまさにこの時期の真っただ中であり、顧問先へ出向いての決算・税額報告、そして事務所内にいる間は確定申告書とにらめっこする日が続き、このコーナーを見向くことさえできず、残念であったが先週は久しぶりにお休みをいただいた。
 もちろん確定申告はまだ終わっていないが、事務所内で取り決めた最終作業日である3月13日に向けて、事務所のメンバーも資料の入手待ちで未完了という先を数件抱えながらも最終段階に差し掛かってきているという状況で、今日はその合間を縫って、ひと時の息抜きを兼ねパソコンの前で綴っている。

 実は先日 新聞である高校野球の監督のインタビューの記事が載っていて、その内容が経営者にも通じる部分があるなと思ったので少しだけここで紹介しておく。ちなみにその監督というのは昨年の選抜で優勝した健大高崎の青柳監督である。

 企業経営者にとって業績の安定・向上は重要な課題であるが、それを実現するためには 同じくらい重要であり かつ 不可欠なものとして人事評価が挙げられる。
 今から述べることは過去にもこのコーナーで何度も言ったことがあるので、以前も同じような内容を見たよという方もいらっしゃるかもしれないが、今回 ポイントとなるのは 経営者と従業員の距離があまりない中小企業における人事評価においては 情を挟まない ということである。
 また仕事をする上で人柄は重要な要素であるが、この人柄に重きを置く、つまり人柄に左右され過ぎると人事評価は適正性を欠くことがあるようにも思う。
 この健大高崎は我々のような高校野球のオールドファンから言うと、古くからの名門・古豪ではないがここ数年の活躍ぶりは今や名門と言っていいようなチームになってきている。
 80〜100名近くの部員数を抱え、Aチーム(主力)、Bチーム(育成)、Cチーム(新人)と区分され、各編成ごとに試合を組み 年間試合数は300試合にも及んでいるというから、まさにプロ野球顔負けのチーム構成である。
 私はどのスポーツでも、特に教育の一環として捉えられている高校スポーツの監督は選手の起用には頭を悩まされているだろうな と思っていた。
 今回の青柳監督は この多くの部員数の中でのベンチ入りやレギュラーを選ぶ上で心掛けていることを「部員に近づきすぎると情が生まれ、離れすぎると心をつかめない」という言葉で表現されていた。
 まさにこのことは中小企業の経営者にも当てはまることであり、この考えを貫いてこそ正当な評価ができるできるのでは 気付かされた言葉である。
 確かに経営者は孤独であり、また人には言えないような弱い面も持っているので、ついつい優しくされたり、自分に対して都合よく振舞ってくれるものを評価しがちになるということは誰しもありがちな部分ではあるし、このことは決して否定できない。
 「もちろん“情”は大切であるが、“情”に重きを置き過ぎた評価というのは決して正当なものにはならないし、情で選手起用した時は大抵失敗した。人柄はいいけど試合では使わないという
非常さも監督には必要。」という言葉に監督業の難しさ、苦労がにじみ出ているし、この青柳監督の言葉からはいろいろなことを学びとることができる。

 最後にこれは私が人を評価する上で気を付けていることを一つ上げるとすれば、直近というか、目の前での仕事ぶりだけで評価するのではなく、従業員の行動、仕事ぶりを一年を通じてしっかりと観察した上で評価するようにしている。
 これには「誰が」「いつ」「何をしたか」ということをきちんと記録し、年一回の人事評価の時にこの表も見ながら査定をするようにしている。そうでないと半年以上も前のことになるとついつい記憶が遠のいてしまっていることもあるので・・。
 数人規模の事業所であれば経営者一人で評価することも可能であろうが、10人 あるいは 15人以上になってくると評価する側も複数名で検討しながら評価することも必須であろう。

 これから春に向けてどこの事業所も人事評価の時期になってくると思うので、今日の話を少しだけでも頭の片隅に入れておかれると役に立つこともあるなか と思って綴った次第である。
 では、今日はこの後 確定申告の残った分の処理、整理にかかるので、このへんでお終いとします。
 また、来週 もう少しすっきりした気分でお会いしたいものです。
posted by ヒロイ at 11:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする