2024年03月31日

No.874:久しぶりの税務調査

 今日は年度末の3月31日であるが、休日なのでビジネス上での区切りは3月29日(金)につけて、特にバタバタすることもなく普通の休日を過ごしている方も多いのでしょう。
 月末が休日と重なったので1月決算法人の申告・納税の期限は4月1日(月)となっているが、我が事務所では3月29日(金)に電子申告を完了しているので、明日の4月1日に何かを取り立てて行うことはない。
 今日の午前中は久しぶりにワンちゃんを連れて宝が池まで行ってきた。
 桜の花はまだ まばらの さらに一歩手前という感じではあったが、自宅のすぐ近くにあるお気に入りのスポットを半年ぶりに訪れ、束の間とはいえ時間を忘れのんびりと過ごすことができた。

 明日からは4月ということで一般的には新年度であり、学校はまだ始まっていないが、多くに会社では入社式が行われるのであろう。
 我が事務所はこの時期に入ってくる人はいないので、特段何かの行事があるわけではなく、通常の月初、通常の月曜日を迎えるという大きな区切りもない年度初めである。
 ただ、明日は2月中旬から日程調整していたある顧問先の税務調査の初日で、4月1日から始まる税務調査というのは40年近くこの仕事をしているが初めての経験である。
 コロナの頃は、税務調査もかなり制限や制約のある中で実施されていたし、コロナがピークの頃は税務調査自体 実施されていない時期もあったので、税務調査があるということで日常が戻っていることを肌で感じてしまうが、いくら税理士とはいえこんなことでコロナ後を感じるというのはうれしくもなんともない。

 税務調査の件数は、私がこの仕事をしだした頃と比べて、相対的に減ったという印象を持っているが、これは決して税務署が甘くなったというものではないと捉えるべきであろう。
 税務の世界も電子申告が浸透してきたり、いろいろなことがデータ化されてきたことによって、税務調査の対象となる事業所だけでなく、取引先のデータや資料は税務署は事前に確認していることもあり、その場でバッタリ 初めての遭遇する内容 というのは以前より少なくなってきているように思う。
 顧問先にとっても税理士である私にとっても税務調査は少ない、あるいは ないに越したことはないが、これは申告納税制度の下で申告の内容を確認するという点ではやむを得ない“作業”なのであろう。

 あまりここでいろいろなことを書いてしまうと、もしかすると税務調査官が立ち会う税理士のブログを読んでいたりするといけないので、調査の心構えなんていう税理士が顧問先や納税者の方々に伝えたいようなことはここでは綴らないようにする。
 あまり他の税理士と比較をしたことはないが、税務調査の件数は比較的少ない方かと思うが、税務調査がなさすぎるのは、それはそれで緊張感がなく、経営者のとっても、また税理士(事務所)との関係にとっても決していいことばかりではないなと思う時もある。でも、ないのが一番ですがね。
 経営者の方々は売上アップをはじめとする経営の戦略を練るだけでなく、従業員との対応等 いろいろな方面のことを常に頭で考えながら日々過ごしていかないといけないが、滅多に声の掛からない税務調査は全ての経営者の方が遭遇したくないことのトップであるだろう。
 税務調査で経営者も会社も、そして税理士(事務所)も張り詰めた感はあるが、これも事業所をいい方向に向かわせる過程の一つくらいと考えて対処するのも必要なことであるように思う。何かにつけてピリッとするもの。

 ピリッと感だけで終わり、ドキドキ、ヒヤヒヤがなく進めばいいのだが、こればかりは明日にならないとわからない。
 私自身 確定申告が終わってホッとしたいところであるが、そう簡単にホッとさせてくれそうにない。
 4月1日が税務調査で始まるのは、よい新年度なんですかね?  それとも・・・。
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2024年03月24日

No.873:聞くだけでなく、見入った演奏会

 廣井と言えばスポーツか と思われている方も多いかと思う。
 確かに若い頃 自分でもやっていた野球と陸上には人以上に関心があるし、子供がしていたサッカーも機会があればテレビだけでなく、競技場まで足を運ぶこともある。
 スポーツには数えきれないほど競技の数があるが、あらためて考えてみると今まで、特に若い頃 熱心に取り組んでいたものは屋外での競技ばかりで、屋内競技で経験のあるのは体育の授業であったバスケット、バレー、卓球、それに道場で行う柔道等、本格的に取り組んだものはない。
 今でも屋内より外でするスポーツの方にどうしても惹かれてしまうが、今日もセンバツ高校野球は順延になっているように天候に左右されやすいという側面がある。
 ただ、その天候とてある意味、前日から天気を気に掛けたり、天候そのものを楽しんだり、また 試合の行方を左右するという点も屋外スポーツならではのもので、またそれが興味をそそられる要因なのかもしれない。
 こんな私なので文化・芸術の分野への関わりは非常に薄っぺらなもので接する機会も限られているが、先日 有名なピアニストのコンサートのチケットが手に入り、大阪のザ・シンフォニーホールまで行ってきた。
 京都コンサートホールやロームシアター(まだ京都会館と呼ばれていたころ)には何度か足を運んだことはあるが、今回の大阪シンフォニーホールは初めてであった。
 行ったのは3月20日の祝日であったが、天気が悪く、会場に行き着くまでにはハプニングの連続であった。
 まずはJRで大阪まで行こうと思っていたが、人身事故で運転見合わせを京都の地下鉄の中で知ったので、急きょ阪急に切り替え、その乗った阪急は信号待ちを何度も繰り返し、10分以上延着であった。
 そして最後は大阪から一駅の福島までJRの大阪環状線であるが、ここでも強風のため運転見合わせで15分以上電車が動かなかった。
 福島駅からは10分ほどなので歩いていくつもりでいたが、改札を出たのが開演の10分前であったので目の前に停まっていたタクシーに飛び乗り、5分前に会場について何とか間に合った。
 こんな慌ただしい移動であったが、有名なピアニスト 清塚信也の演奏、そして休憩の後は大阪フィルハーモニー交響楽団の演奏と音楽を知らない私でさえも本当に聞き入るような素晴らしい内容であった。
 確定申告明けの疲れた体で行ったので途中で眠くなるかなと心配していたが、最初から最後まで食い入るように見ながら、その音楽を楽しだ。
 スポーツは何度も見に行っているので、始まる前から試合終了までの一定の流れも分かるが、ほとんど触れる機会のない音楽は2時間半くらいのコンサートの時間の流れが全て新鮮で体が疲れるどころか、家でごろっとしているよりずっと英気を養えた。
 また、全ての人の動きが躍動感あふれるものであったので、聞き入るというだけでなく、しっかりと目で見入ってしまったというのが本当のところである。
 なかなか時間がとりにくい日常であるが、京都のコンサートホールなら歩いて10分ほどのところにあるので、またいい演奏会があれば行ってみたくもなった。
 最初は気晴らし程度のつもりでチケットを手に入れたが、あのピアノ演奏は音以外にも、ピアニストの指先だけでなく体の全身を使って演奏する姿にはこれぞ“真髄”という感じがした。
 何事もそうであるが、一流に接することは自分にも得るものがたくさんあったと思いながら帰ってきた。
 スポーツ人間からの柄でもない演奏会の報告でした。

 天気がいま一つ冴えないこともあって、桜のつぼみはいったん休止状態というところですかね。
 3月もあと一週間となってしまいましたが、年度末 しっかり締めて4月を迎えたいものです。
 では また。
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2024年03月16日

No.872:“旬”を逃したスポーツ選手

 久しぶりにスポーツの話です。
 スポーツの頂点と言えばやはりオリンピックであるが、オリンピック以外にも世界選手権、サッカーやラグビーならならワールドカップ等、種目によって多少違いはあるがこういった大会は日本だけでなく世界中が注目する。
 スポーツによって強い選手の捉え方は違うし、陸上でも速い選手=強い選手ではないこともある。
 これってどういうことかというと、世界記録保持者、つまりその種目で世界で一番速い人がオリンピックで勝てるとは限らないということ。
 私が思う一番強い選手というのはやはり上記のような大きな大会で勝てる、あるいは活躍できる選手であって、それは世界記録保持者とは限らないということである。
 マラソンを見ていると、30qあたりから 走っている選手同士でいわゆる駆け引きが行われ、その駆け引きの結果脱落していく者もいるが、最終的に残ったものが金メダルを獲得することになる。
 もちろん他の競技でもよく似たことはあるのであろうが、大きな大会、特に4年に一度のオリンピックで勝つためには、さまざまな要因が揃って初めて栄冠を勝ち取ることになるのであろう。
*覚えておられると思うが、全盛期のボルト選手(男子100m)は、誰もが認める世界で一番早く、世界で一番強い選手でしたね。

 ところで今日の本題に戻るが、どの種目でも4年ごとに開催されるオリンピックであるが、その開催年でなく狭間の年に最高の成績を収めるが、2年後のオリンピックでは調子は下り気味であったりすることもある。
 今日のテーマで私が一番に思い浮かぶのはバドミントンの桃田賢斗選手である。
 2016年には世界ランキング2位となり、いよいよリオデジャネイロオリンピックという時に、違法カジノ店で賭博をしていたことが判明し、オリンピックでメダルが有力視されていたにも関わらず、推薦を取り消された。
 そして復帰後、2018、2019年と2年連続で世界選手権で優勝し、2020年の東京オリンピックでは金メダル候補であったが、こちらはコロナでオリンピックが延期され、その年(2020年)の1月にはマレーシア・マスターズで優勝した後、空港への移動中に交通事故に遭い、運転手は死亡、そして百田選手は顎や唇 そして全身打撲の大けがで入院を余儀なくされた。
 そして1年遅れで開催された東京オリンピックは期待されていたが、なんと第2戦目で敗れ、予選リーグで敗退した。
 長々と桃田選手経歴を綴ったが、2つのオリンピックの前年にはほぼピークで世界一も夢ではなかったが、最初はとばく事件で実質出場停止、そして東京オリンピックは延期と交通事故とほんとに人生のサイクルとオリンピックのサイクルが少しずれてしまったがための結果である。
 もちろん賭博行為はスポーツ選手としてだけでなく、一人の人間として猛省しても許される行為ではないが、今回掲げたアクシデントがなければ、2つのメダル、もしかすると金メダルを2つ取っていたかもしれない。
 あと、もう一人頭に浮かんでくるのが水泳の瀬戸大也選手である。
 世界選手権で4つも金メダルを取って、東京オリンピックも金メダル候補であったが、東京オリンピックが当初開催予定であった2020年に不倫騒動が発覚し、活動(練習)停止の処分を受け、その翌年出場した東京オリンピックは1種目は4位になったものの、他の2種目は予選敗退であった。
 こうしてみると ここぞという時に自分の旬がぴったし合った者こそ最高の成績を収められるのがスポーツの世界であるなとあらためて感じさせられた。悪事を働いたのは論外であるが。
 女子のマラソンで金メダルを獲得した高橋尚子選手と野口みずき選手はもちろん実力はあったが、本人の旬とオリンピックの開催時期がピタッと重なったことも良い結果をもたらしたことと無関係ではないであろう。
 別にスポーツの世界だけではなく、受験、それに人生もこの旬を合わせるのは至難の業であるが、これを合わせられるのが真の実力者なのであろう。
 今日は万人受けする内容ではないかもしれないが、以前から 世界一強かった桃田選手がメダルをとれなかったのも彼の人生そのものであり、人生って本当に難しいなと思っていたことを今日ここで述べさせてもらった。
 でも人生の中での旬って、捉え方を変えれば一回きりではなく、誰しも2、3度はあると思いますよね。

 昨日で確定申告も期限を迎え、今週は先週とは少し違った気分で週末を過ごしています。気候もいいですしね。
posted by ヒロイ at 18:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年03月10日

No.871:アクセルを踏む経営、ブレーキを踏む経営、どちらが望ましいのか?

 確定申告は依頼していた資料の入手ができていない一部の人を除いてある程度先が見えてきた感はあるが、2月下旬から3月5日頃までは申告期限が段々と迫ってきていることもあり、事務所のメンバーも殺気立っていて話しかけるのもはばかれる雰囲気が漂っていた。
 毎年のことであるが、この時の申告書の作成をする時のみんなの集中力と仕事のスピードは やはり一年のうちで一番だなと思うし、この緊張した雰囲気の中で仕事ができることを誇らしく感じる瞬間でもある。
 私のところに回ってくる検算用の申告関連の書類に目を通す時には 時間がない中であっても各依頼者(納税者)の顔を一人一人思い浮かべ、また申告を作成している者の思いも感じながらチェックをするようにしている。

 確定申告の時期には、担当者から顧問先の方に一年を通しての経営状況や税額報告等 細かな説明はしているが、私もできるだけ多くの顧問先の方にお目にかかりたいという思いあって あちこち出向くようにしている。
 ただ、時期が時期だけになかなかすべての人にというわけにいかず、関与歴に浅い方や新たな事業展開、あるいは廃業を考えている方等 どちらかというと特殊な事情のある方を中心に数を絞って面談予定を立てているのも事実である。

 そんな中で先日、予想をはるかに上回る良い業績で、今後 事業をどのように進めていったらいいのかという相談があった。
 この方は年齢も40代でまだまだ伸びしろがあると思われるので、ここしばらくは“攻めの経営”でいいと思うが、この“攻めの経営”はいつまで続ければいいのか、あるいは世の中の潮流の変わった時点で、一時期であるにせよ いつ“守りの経営”に転じる必要があるのかどうか この判断は非常に難しいものがある。
 経営とは基本的には一定の拡大というか、“攻めの経営”は必要であるが、事業を長く続かせるには“攻め”一辺倒で長期にわたって揺るぎない経営基盤が作れるかというとそういう単純なものではないことは、長年 多くの経営者と関わってきた経験からも理解している。
 税理士は税務・会計、そして税務申告が主業務であるが、顧問先のこういった経営方針のサポート役も重要な役割の一つである。
 こんな時「もう少しアクセルを踏んでいいですよ」と言ったり、「この時期はある程度ブレーキを踏みながら進んでいった方がいいのでは・・」とスピードダウンを勧めることもあるが、中には私の話はほんの参考程度(参考にもされていないかも?)の扱いで、どこまでいってもアクセルを吹かし続ける経営もある。
 こういった方へ前向きでない話した時、「廣井事務所は事業拡大のバックアップをしてくれないんですか」と言われたこともあるが、経営状況を判断しながらうまくアクセルとブレーキを使い分けられる方が、結果として経営者として成功をおさめられている。
 大企業だけでもなく中小企業も、また我が事務所の顧問先に多くある医療機関も経営環境はすさまじい勢いで変化してきている。
 この変化の先に何があるのか? これを読み取れる人が最終的には成功、あるいは経営が順調に推移していく人になるのであろう。
 これは決して当てものや運任せのものではなく、いかに頭を働かせ、深いところまで学習できているかによるものであるように思う。
 最後に自分にも向けたきつい一言を発して終わりにするが、それは
 「僕はほんまについてへんわ」とか「なんて運が悪いんやろ」と言っている人はどこまでいってもうまくいないでしょう。
 だって、今までそういう人 何人か見てきていますし、周りにいる多くの人の話に耳を傾けないから当然の結果でしょう。「楽して儲ける方法はないのかな」なんていう想いを抱きながら日々過ごしているのですから。

 そういえば先週は久しぶり(1年ぶり? 半年ぶり?)にこのコーナーを休刊してしまいましたが、その理由は今日の書き出しのとおりです。
 では、確定申告期限の3月15日(金)まで気を緩めることなく、最後の詰めをしていきます。
 最後の最後にはまだ自分の確定申告も残っていますし・・。
posted by ヒロイ at 15:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする