2023年12月24日

No.861:高校時代の同級生から突然 電話があって・・

 2週間ほど前に現在も私の地元に住んでいる中学・高校の同級生から、「12月24日(日)に全国高校駅伝の審判員として京都に行くんで、時間があったら会おうか? 前泊するんで土曜の夕方以降なら時間とれるけど・・。ただ、年末で忙しい時期で誰しも自分の用事が最優先なんで無理せんといてや」と突然電話があった。
 年末 残すところあとわずかの時期なのでスケジュールは立て込んでるやろなと思ってスケジュール表を見ると、なんとこの土曜日は夕方以降はフリーだったので、「何年ぶりやろな? 何十年ぶりかな? ご飯でも食べようか」と言って会う場所をこちらから指定した。
 実はこの一週間はめちゃ忙しい週だったけど、本当に懐かしく「早く土曜日の夕方にならないかな」と会うのが待ち遠しいくらい楽しみにしながら一週間を乗り切ってきたというのが本当のところである。
 私も陸上をしていたので大学の時 公式審判員の免許(審判手帳)?を少しの期間持っていたが、社会人になってからは正式に競技に関わることはなくなったので審判員のことなんか忘れていたが、彼の子供は2人(今は社会人)とも大学まで陸上をしていたようだし、彼自身も地元でいまだに陸上に関わりを持つ根っからの陸上人間である。
 僅か2時間ほどの時間であったが、中学、高校時代の話に花が咲き、仕事に押しつぶされそうな日常も忘れ、気持ちも高校時代に戻ったような最高に楽しい時間であった。
 彼の子供は長距離選手で箱根駅伝の常連校のT大学に入ったが、10人出場できるところを11、12番目の選手だったので出場がかなわなかったと 親として残念だった話もしてくれた。
 実は2週間前 彼から突然電話があったのは、私からの喪中はがきを見てびっくりしたそうで、「廣井の両親はどんな大会でも見に来ていたし、あの元気だったお母さんが亡くなったなんて・・」と言っていたが、「そりゃ あの頃は俺とこのおかあはんも若くて元気だったけど、あれからもう40年も経ってるしな・・。」というと、「そりゃそうだわな、うちもオヤジが亡くなってたし、かあさんは一人で暮らしてるけど 80代だもんな」とこんな話を最初の電話の時にしていた。

 地下鉄烏丸御池の改札口で待ち合わせた後、店に入ったが やはり若い頃 いっしょに汗を流した者との話は盛り上がる盛り上がる。
 高校のあった地元から京都市まで当時は3時間近くかかったので、西京極である京都府大会も2連泊だったし、大阪の長居、神戸の王子、大津の皇子山であった近畿大会は木、金、土と3連泊で、心のどこかでは陸上で勝つことより、何泊も泊まれることの方が楽しみだったのを覚えている。
 「ところで高校駅伝の審判員ってなにするん?」と聞くと、たすきを渡す中継点で張り付けになって、選手の呼び出しや整列・整理等の補助をするらしいが、往路と復路、そして女子と男子 計4回もあるので結構大変なんだろうなと思って話を聞いていた。
 今日 京都で繰り広げられた華やかな全国高校駅伝もこういった裏方がいるからこそ運営が成り立っているんだなということを認識するいい機会にもなった。

 今年になってから○年ぶりや○十年ぶりという友人から、しかも同窓会でなく「京都に行くし時間とれる」という突然の連絡が何人かからあり、中には会えなかった者もいるが、今年は3人も会って話をすることができた。
 確かに時間を作るのは厳しい時もあるが、こういった再会? は日常に埋没している自分自身にとっては旧友と貴重な時間を共有でき、何よりも日々の生活に刺激を与え、なんとも“いい時間”を過ごすことができる。
 こうしてブログを綴っている時も時間を忘れるが、ふと明日からのスケジュールに目をやると早速 明日は往復250qを1人で運転する厳しい1日になるが、仕事もあと4日なので何とか乗り切って いいお正月を迎えられたらと思っている。
 本当に1年って早いものですね。
 まだ「よいお年を」ではなく、「もう少しだけがんばりましょう」と言って今日はお終いにします。 では・・。
posted by ヒロイ at 18:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年12月17日

No.860:撤退するにも勇気がいる

 コロナの真っ只中の3年前に事業を立ち上げてから、経営者としての豊かな発想と持ち前のファイティングスピリットで、開業後1年も経たないうち事業を軌道に乗せ、その後は同業者を一気に抜き去り 現在に至っている顧問先がある。
 本業以外にもその周辺の業務で何か本業を補うものは? との思いで始められた二番目の事業は 開業当初はたぶん構想に入っていなかったと思うが、始められてから一年もしないうちに十分に収益を確保できるまでに成長していった。
 その後、今から1年程前から構想を練っていた第三の事業もこの秋からスタートした。
 こちらは周りの協力者の力も借りながらの事業なので、そういった取り巻きの業者や頼るべき人たちと何度も打ち合わせを重ねながら、一定の準備期間を経て比較的ゆっくりと動き出した。
 事務所の担当者に同行し、私もいっしょにこの顧問先を訪問しているが、こちらから毎月の経営数値を説明する前に この経営者が準備されているA4 3枚に印刷された[今月のテーマと課題]をもとに打ち合わせが始まる。
 こんな感じの経営者なので “次なるもの” はということを常に頭の中で描いておられ、上の第三の事業の次の事業は1年以上も前から構想を練り、その事業に関わる人たちと幾度となく打ち合わせを重ねておられるが、その事業は規模としては事業開始当時の投資額を大きく上回るもので、設備費用 特に建物の建築費用も含めると億単位の資金が必要にあり、そのほとんどを金融機関からの借入で賄う形で話は進みつつある。
 準備期間も最低でも今から1年半程かかる大きな事業であり、この経営者もいろいろと考え一大決心をして、覚悟を決めて取り組もうとされている。
 それが先日の面談時にいきなり「例の事業 止めようかなと思ってるんです。計画段階では十分採算がとれると思っていたけど、建築費の高騰は予想をはるかに超えるものとなりそうだし、今の時代 人の確保も大変そうなんで。」と話をされていた。
 もちろん現段階では取り止めるという結論は出ていないが、ここまで常に次なる事業は と考えておられた方だし、見方を変えれば ある意味イケイケともとれる経営スタイルであったが、今回 ここで立ち止まれたのは私にとっても意外であった。
 ただ、今回 立ち止まって再検討されているというのは、事業の将来性をきちんと見据える力がついてきたともとれ、私としてもホッとしている部分がないわけではない。
 事業というのは多くの場合、繁栄→拡大 という道筋をたどるが、今回のように立ち止まるということは非常に大事なことであり、その時に深く検証することこそが事業の存続、そして真の意味での成長へとつながっていくのであろう。
 この件はまだ結論を出されたわけではないのでどちらに転ぶかわからないが、この40代の経営者が最終 どういった結論を出されるのか注目しながら追っていきたい。

 今日の話は業務上の守秘義務の関係で、場所や業種を特定できず、表現も多少オブラートに包んだようになったので分かりづらい内容になってしまったが、その部分はどうかご容赦いただきながら、皆様の方で想像しながら読んでもらえたらと思っている。
 要はガンガン突っ走っていた経営トップが立ち止まった ということが注目に値し、計画を引き下げたり撤退するのは、実は進出の何倍も判断能力が問われるということである。
posted by ヒロイ at 17:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年12月10日

No.859:初めての経験・助産院の開業

 知人からの紹介で助産院を開業される助産師の紹介をいただき、開業前、そして開業されてからの税務的な対処方法を教えて欲しいということで 先日 事務所で面談を行った。
 医師、歯科医師の開業支援は何度も経験があるし、鍼灸院・整骨院、さらには獣医(動物病院)も数こそ少ないが開業前、そして開業後の支援をしたことはあったが助産院は初めてである。
 助産院というくらいなのでお産婆さんが赤ん坊をとり上げるのかなと 昔のイメージを抱きながら話を聞きだしたが、私の想定とはだいぶ違って産婦人科で出産されたお母さんの産後ケアや乳幼児への成長に合わせたアドバイスをするというのが主な業務のようである。
 なかなかこの仕事だけで生計を立てていくのは厳しいようで、週に数回はある医療機関への勤務も続けながら、ダブルワーク、トリプルワークという形でスタートされる。
 最近 クリニックの事業が軌道に乗った後、訪問看護ステーションやサービス付き高齢者向け住宅、グループホーム等の福祉分野にも手を広げられる医療機関も顧問先の中には何件かあるが、今回はこういった事業(助産院)が存在することすらほとんど知らなかったので、自宅の一部での開業という小規模の事業ではあるが、こちらも初めてのことということでなかなか新鮮な気持ちで臨める仕事である。

 税理士事務所の運営も得意分野というか力を入れる業種を絞り込むという戦略もあるが、別の観点から捉えるといろいろな分野の業種の方と接することも税理士ならではの楽しみである。
 当然一人でできる仕事の範囲は限られてくるが、一定数以上のメンバーで事務所を運営していればこういったいくつかの分野への進出し、またその分野を研究することによってその周辺のビジネスへの広がりも想定される。
 医療関連の顧問先以外としては、もともと顧問先としてあった不動産賃貸業や建築業の他にここ数年でシャツのプリント加工、クレーン車の組み立て加工、健康食品さらには社団法人等の準公的団体などの新しい顧問先が加わったし、京都のオーナーが引き継がれた東京のラーメン屋というのもあるが、他の税理士の話を聞くと寺院(宗教法人)、観光産業、IT関連事業のような京都ならでは業種の顧問先を持つ人も結構いる。
 趣味や遊びをビジネスの結びつけるのは不謹慎かもしれないが、以前関わったり仕事を手伝っていた鉄道関連や舞鶴での造船関連の事業は話を聞いていて、(多少仕事も忘れてしまいそうなくらい)ワクワクしたのを覚えている。

 話があちこちに飛んでしまったが今回の助産院も出産に関すること以外に育児、母乳、離乳食の相談、さらには産後の精神的なケアまでされるということで、もちろんほとんどの産婦人科で実行済みのことと重なる部分はあるが どんな展開になるのか見守って行ければと考えている。
 税理士の仕事は税金に関することがメイン業務ではあるが、それぞれの業務に関わることによってこちらも これまで気付かなかった世の中の動きに触れられるという点では面白い仕事なのかもしれない。
 これから先、どんな業種の人との付き合いが出てくるのでしょうね。
posted by ヒロイ at 14:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年12月03日

No.858:社員をどう評価するかによって企業の経営が左右される

 12月になると多くの事業所(企業やクリニック)で冬の賞与が支払われる。
 顧問先から事務所の各担当者へ賞与の金額や決め方、そして同業他社との比較といった問い合わせや確認が多いのもこの時期の特徴である。
 賞与はもらう側は年に2回、あるいは事業所によっては年3回のお楽しみの時期であるが、払う側にとっては一定の資金の確保が必要な時期でもある。
 従業員の数にもよるが、50人規模の所では一人平均50万円とすると2,500万円、30万円平均でも1,500万円の資金の調達が必要になる。
 以前の勤務していた税理士法人の顧問先である300人規模の製造業の会社では、この時期になると財務部長がいつも銀行に資金調達の交渉に出向いておられたのを覚えている。
 ただ問題はこういった支出金額のことだけではなく、従業員の評価をどうするかということも多くの経営者が頭を悩ませるところである。

 大きな企業であれば一定の評価制度に基づき、評価する側もトップ一人の権限ではなく、直属の上司をはじめとし、複数人で評価するのが一般的である。
 私の事務所は基本給に一定の掛け率が決まっているので、ある程度の大枠は決まっているが、やはりこの半年間で貢献度の高かった人や特別な仕事に取り掛かった人をどう評価するかを経営幹部で議論し、多少ではあるが加算をつけることもある。
 いつものことではあるが顧問先の経営者(クリニックの院長を含む)と話していて「おや?」、「なんで?」と思う評価をされる方が何名かいらっしゃる。
 具体的には「最近 ○○君、えらいがんばってるんで今回の賞与ははずもうと思うんだけど・・」、「〇〇さん、最近 愛想もよく非常ににこやかで場の雰囲気も和むので、そういうところも評価してやりたいんだけど」というような相談である。
 最終的に評価をし、決定するのは各事業所のトップなのでどんな評価をされようと自由であるが、私は上に掲げた発言で引っかかることがあるが、みなさん何が問題なのかわかりますか?
 人間がする評価なので、トップの勝手な思い込みがあるのは多少はやむを得ない部分もあるとは思うが、私が引っかかるのは「最近・・」という言葉なんです。
 私自身は賞与は基本的にはこの半年間の評価なので、”最近”ということにとらわれることなく、この6カ月間のがんばりを評価するように心掛けているし、多少将来のことを加味するなら、ここまでの半年間の仕事ぶりから見ての今後の期待度というところであろうか。
 12月になれば夏頃のことは忘れがちになるので、私はこの半年間で誰が何をしたかということを結構細かく記録に残すようにしている。
 そうすることによって目の前の業務だけでなく、各人が6カ月間で取り組んだ具体的な仕事の内容(中には忘れかかっていたこともあったが)が浮かび上がってくる。
 パートを含め20人以上になってくるともちろん私一人では評価できないので、3人の幹部で意見交換しながら最終決定していくが、この検討会が週明けにあるので、きちんと議論してみんなが納得いくような金額を決めたいと思っている。
 パートは6人であり、ひとりひとりの支給額はけっして大きいものではないが、常勤正社員と同じようにしっかりと評価することが、パートの人が今後 仕事をされる上でも活力になってくるように思う。

 経営者って賞与とか昇給の話になるとついつい資金のことが話題の中心になるし、人を評価することが結構苦手な方もあるが、従業員の給与・賞与はれぞれの顔を思い浮かべながら、頭が痛くなるくらい悩んで決めるのが経営者の役目であるように思う。
 実はこの話って今後 企業がどちらを向いて、誰が引っ張っていくのかという点で最重要課題のように思うのだが、経営者のみなさんはどんな思いで給与や賞与を決めておられるんでしょうかね。
posted by ヒロイ at 15:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする