ついにここまで来たかと思ったが、今はバスですんでいるけれど、公共交通機関という観点から捉えると、今後は電車にまで及んでくるのかもしれない。行きたくても行けない、乗りたくても乗れない なんていう感じで・・・
ただ、自動運転はモノレールでは確か導入済みなので、軌道を走るという点では電車は今後 自動運転が進んでいくような気がする。
実は今日は交通機関の話をしたかったわけではなく、人手不足の波が全ての業界に及んできているということについて触れてみようと思って書き出したところである。
我が国は歴史上、これまで経験したことのないような少子高齢化の波が押し寄せているので、この人手不足は今後ますます拍車がかかり、改善するなんて言うことはあり得ないのではと思えてくる。
人口構造上、社会全体としてはやむを得ないことであろうが、一つ一つの産業や事業所単位で見てみるとその差は結構大きいものがある。
私どもの顧問先も常に求人募集をされているところもあるし、退職者が出た後、補充ができないまま現有勢力で従業員に無理をお願いして何とか会社を回しているところも何件かある。
一事業所としては人が足りなくなるとまずは募集しないと始まらないし、経営者はとにかく穴埋めということでそちらにばかり気が行ってしまいがちだが、実はなぜ このタイミングで退職者が出たのか、またどうして毎度毎度同じようなことが繰り返されるのかを検証することも重要なことのように思う。ただ、正直 傍でで見ていてもこういった検証に目を向ける経営者は意外と少なく、「募集」と「補充」にばかり追われているのが現実である。
人が辞めていくということは絶対にどこかに原因があるので、これを突き詰めないと一年中求人広告とにらめっこばかりしていないといけない。
大企業に勤めている人やかなり高額の部類に入る給与をもらってる人たちは、まさに自分をいくらで売るかという点においても給与の額によって退職や転職することはあると思うし、中小企業であってももちろん給与の金額は働き続けるかどうかという点においては重要な要素である。
ただ、事業規模が小さいほど、働き続けられるかどうかは給与の金額が決定的な要因ではなく、働きやすさ、居心地の良さということの方に重点が置かれているように思う。
それはトップの気質や社風と呼ばれるものが大きく影響していると考えられるが、私も事務所の人たちに、「うちって職場としてどう?」なんて怖くて聞けないのが本当のところである。
顧問先の入退社事情に目を向けると、人の辞めない会社は社長も社員も気持ちの上で余裕が見受けられるし、新しいことにも取り組んでいきやすい雰囲気があるが、逆に退職者の多い会社は、とにかく人を入れ、業務の穴埋めをすることにばかり追われている現実がある。
これからの企業運営はいろいろなことがAIにとって代わられると言われているし、それも現実として受け止めなければならない部分はあるが、最後は人、どんな人間がその会社で働いているか で経営が決まってしまうというような気がする。
人というのは もはやお金(資金)と同等、あるいはそれ以上に重要な資源であることに気付き、「この人手不足 何とかならないかな」と嘆いてばかりいるのではなく、「人手不足にならないようにするには」と考えている会社が最後は勝ち組になるのであろう。
私も社会人になって40年近くが経つが、今までで一番“人”が大切にされる時代であることは間違いない。でも これが社会の原点かも・・。