私 このコーナーはよほどのことがない限り 週一のペースで掲載しているが、先週はお盆休暇明けでいろいろな用事が立て込んいて土日もほとんど家にいない状態だったので流してしまいました すみません。
ということで8月の後半は通常の月よりかなり過密なスケジュールで、この一週間で20人以上の人と面談をしたが、その面談時に経営者の方から取引先との関係を含む事業内容のことであったり、従業員に関することであったり、その他もろもろ 悩みや不満を聞く機会がいつもの月より多かったように思う。
そんな中でも従業員に対する不満をお持ちの経営者の話は聞いていても なかなか解決の糸口が見つけられず、こちらが気持ちの上でしんどくなることもあるが、皆さんは何とかならないかと思って私に相談されていると思うので、いっしょになって解決策や対処方法を考えることもある。
そんななかで従業員に対する思いとして経営者の口からは出るのは、「期待外れやったわ」とか「裏切られた感じ・・」なんていう後ろ向きであったり、批判的な話が多く、その矛先は新入社員だけにとどまらず、入社後 数年も経っている経理担当者や営業担当者に向けられることもある。
ただ、入社後数年になる従業員になると会社にとって一定の歯車になってもらっているので欠かすことはできないし、また そこまでの数年間 経営者として容認してきた(雇い続けてきた)責任もあるので、今さら急に今までとは違った対応をとるということもできない場合が多い。
じゃあどうすればいいのだろうか? 解決策はあるの? ということであるが、
いろいろな面において知識も豊富な優等生の経営者の方は、ご本人は成績表でいえば“優”の方なのだろうが、こういう方ほど従業員もついつい“優”の人を求め、“良”や“可”では満足されないという傾向が少なからずあるように思う。
経営者ご自身が“不可”のランクの人であれば経営そのものがやっていけないかもしれないが、経営者が“良”やあるいは“可”クラスの普通のレベルの方であってもすごくいい経営ができている場合もある(経営者の方にとってはちょっと失礼な言い方になってしまいましたね、お許しを)。
こういった方は人間的に魅力があり、30分話していても 私の方が「あっ そうか!」とか、「そういう風に言えばいいんだ」と思うことがいくつもあり、私自身もいい話をたくさん仕入れて持って帰りたいという気になりついつい熱心に聞き入ってしまう。
こういう魅力的な人のもとには、やはり魅力的な人が集まり、経営者が仮に“良”ランクの人であっても、従業員は“優”の人が集まったりしてきているケースもあり、こういった会社は多少のことがあっても総力戦で乗り切れるので安泰である。
私がこの仕事をしていてよかったのと思うことは、上記に掲げているような経営者の本音、特に「ここだけの話」というのを聞く機会が他の仕事をしている人よりも多いということであり、事務所の経営や自分の人生にとって参考になることもたくさんある。
この次にする話は顧問先の方から「廣井さん何言ってんの?あんたはどっちの見方?」なんて言われるかもしれないが、つい最近 ある会社で従業員の代表格の方からそっと耳打ちされた話である。
その内容は、「私たち正社員の給与はまだましですが、パートの方の給与はいつも最低賃金すれすれで、まさにパートさんの時給は最低賃金との攻防なんですよ。でも、さっき社長の奥様は給与計算ができたと言ってみんなに給与明細だけ渡して帰って行かれました、新車のベンツに乗って。私たち一従業員がいうことではないんですけど・・。すみませんついついこんなつまらぬことまで愚痴ってしまって、まあこの話は忘れて下さいね。」
この話、きちんと理解されないと話が変な方向へ行ったり、誤解を生じてしまうのでちょっと補足をしておくが、この従業員の方は最低賃金すれすれやベンツに乗っていることが嫌と言っているんのではないんです。経営者と働く者との気持ちが通じていないということが残念で仕方がないということが言いたかったようなんです。こういう会社はベクトルの向かっている方向がバラバラというのは傍で見ているとなんとなくわかります。
この会社の経営者は業績が向上するようにいろいろな策を練っておられるにも関わらず なかなか業績が上向かないのは、こういったこととも決して無関係でないように思えてしまうんです。えらい辛口の話になってしまいますが・・。
でもこういった話は、この場で皆様方に言っているだけでなく経営者の端くれの私自身も文章にまとめることによって自問する機会が持てるのではと思ってこうして綴っているんです。
経営者って怖いですよ、あまり人から注意されないので。外から自分を見る機会を持たないと。
最後に ここまでの話と少し観点は違ってきますが、仕事や日々の生活の中のいろいろなシーンで人の言動を見ていて思うことをひとつ、
人を好きになったり嫌いになるのは人それぞれ自由だが、嫌いになった人の数だけ、人から好かれていない(きついので あえて「嫌われている」という表現は使いませんが)ように思うことがあるんですが、みなさんはそんな風には思いませんか? 冷静に考えて・・。
まあ、忙しいながらもこんな妙なことも考えながらこの一週間過ごしていました。
高校野球は応援していた学校がお盆の前半で次々に敗退していったので、その後は興味が薄れ、私にとって終盤は消化試合の感覚で結構冷めた目で見ていました。
まだまだ暑い日が続いておりますが、甲子園が終わると不思議と秋を感じてしまいます。
今日は私自身が心の中にあったもやもやを吐き出す形でついつい長くなってしまいました。
最後までお付き合いいただいた方 ありがとうございました。