ただ、そのタイミングは起業される業種や事業の規模によってさまざまで、まず税理士を決めてから 税理士といっしょになって開業に向けて準備に入っていかれる方もあれば、ご自身でほとんど準備を済まされ、開業の1、2ヵ月 あるいはもっと直前になってから顧問税理士を決められる方もある。
この税理士選びというのも以前も今も知人、先輩、親族、それに関連業者の方からの紹介というのが主流であるが、最近はこの税理士を選ぶという段階で1人の税理士ではなく複数の税理士と面談し、サービス内容や顧問料、それにご自身との相性等 いろいろな角度から比較・検討され最終決定される。
中には選定の途中で結構悩んでおられるなということ伝わってくる方もあるが、当然すべてではないにしろ、ありがたいことに比較的高い確率で顧問税理士に選んでもらえることが多い。
ただ もちろん断られることもあり、「大変申し訳ございませんが他の税理士さんに決めました」と連絡をされてくる方があるのも事実である。
2ヵ月程前にもこういった複数の税理士と面談された方があり、しかもその数は6人。確率でいっても1/6という狭き門であったのでうちの事務所を選んでもらえるのは厳しいだろうなと思っていたが、予想していた?とおりこの時の結論は とある理由で ×であった。
一応 ここではその理由については触れないが、負け惜しみでなく逆にこういったようなケースで選ばれた時は、他の5人分のいろいろな面をすべて補わないといけないのかな なんてすごいプレッシャーがかかってくることもある。
ただ、プレッシャーのない仕事って期待も小さいように思うし、やりがいという面でも多少 頭を抱え込むような局面が1、2度あるくらいの方が 後になって大きな成果となって表れてくることが多い。仕事の内容によっては その時は本当に嫌で避けたくなることもあるのだが・・。
実はこの時は恥ずかしさや見栄もあり あまり周りの人には言わなかったが、この選ばれなかったということがやはり悔しかったのか、その理由について再度考え、最近自分でもあまりなかったくらい刺激を受け、「なにくそ」なんていう思いが起こった。
そしてその後、弱みを強みに、強みはさらに強みにし 誰から見てもピカッと光るような事務所にしてやるぞ なんて久しぶりに熱く火がついた感があった。
とはいってもこういった自分の性格はとり方によっては強みの部分であるかもしれないが、実は自分の中で結構 嫌な部分でもある。
学生の頃や社会人になってから間もない頃であれば こういった気持ちを持つことも大切なのかもしれないが、一定の年齢以上になるともう少し落ち着いて、「あっそう 構わないよ人それぞれだもんね」なんて大人の対応ができる人間にもどこかあこがれているところもある。
今回のことがきっかけで 私だけでなくいろいろな角度から事務所全体を見つめ直し、さらにグレードアップできればと思ってはいるが、やはり一方では「いいですよ お好きなように・・・。」なんて涼しい顔でいえる大人にあこがれてもいる。
こうして文章にすることで今回の件は気持ちの整理をつけられたし、まあ今回の選ばれなかったのも理由があってのことなんだから、自分にとっては飛躍できる気付きを与えてくれたという面では決して悪いことではなかったのかもしれない。
刺激ってどちらかというと重く避けたい部分もあるが、こんなことを休日の昼間に考えるくらいですから 私って最終的には“刺激好き”なんでしょうかね・・・。。