2023年01月15日

No.814:すさまじい大型マンションの建設ラッシュ

 一時 京都市内はホテルの建設・進出が目立ち、空地利用としてのマンションを含む 居住用建物の建設が抑えられているとの報道も多かったし、まだもう少しホテルの新築ラッシュは続くようだが、コロナ禍や東京オリンピック前のような勢いないし、インバウンドもコロナ前にはまだまだ届かない状況が続いているので、数年のうちにこのホテルラッシュは一定の落ち着きを見せてくるのではないかと思われる。
 京都市内の今後のマンション建設を何かのデータに基づき調べたわけでもないので現実的な数値までは分からないが、私の周りでは そこそこの広さの空き地があれば、「ここもまたマンション」というくらいマンションの建設ラッシュが続き、少し流れが変わってきたように思う。
 ただ、マンションの販売価格を見ていると市の中心部でなくても京都市内ともなれば そう簡単に手が出るような金額ではなく、本来のマンション購入層とよばれる30代、40代の人が果たして5,000万円、中には7,000万円もするよう物件の資金が出せるのか疑問に感じる。
 事務所から徒歩2、3分の元ガレージだった場所にも2つのマンションが建設中であるし、自宅から400m南へ行った左京区役所の隣にもマンションが建設中で建築の詳細までは知らないが、敷地面積は左京区役所の倍くらいの広さなので300近い戸数になるのではと想像がつく。
 ちなみにここは もともと郵政の事務局で、古くはかんぽーるという公共の宿泊施設があったところというと、一定以上の年齢の方には場所が分かるかもしれない。
 あと、仕事でよく通る所では、京都市地下鉄東西線の最も東の駅がある六地蔵のイトーヨーカドーの跡地に20階建 総戸数648戸、あと西武大津の跡地にはなんと708戸とけた違いの大きさなマンションを建設中である。
 更にマンション情報を見ているとJR湖西線大津京駅付近に357戸というのも目に入り、今やマンションラッシュというだけでなく、その規模も今までにない状況になってきているように思う。
 
 こんな状況に触れると、「出生率も過去最低を更新し続ける中で、一体どこにそれだけの人がいて、どれだけ入居する家庭があるの」という疑問は私の中では解けそうにもない。
 田舎から都会へとか、旧市街地から郊外へあるいは利便性のいいマンションへ移る傾向はなおも続いているが、日本の人口が決して増えるわけでもないので、その分だけ空き家が増えたり、一定の築年数のマンションが埋まらないという傾向には一層拍車がかかってくるようにも思う。
 誰が問題を引き起こしているのかはもちろん特定できないが、建築会社がある以上は新しいものを作り続けないと成長どころか、現状維持さえできない構造なのでこの流れもやむを得ないのかもしれない。どの建築会社も場所探し、建築、入居者募集の勢いはすごいものである。言っておくが、これは決して建築会社が悪いわけでもないので・・。

 大規模マンションができ、人口が増えるという点では、行政としては喜ばしいことであろうが、学校の教室が足りなかったり、学校そのものが収容可能な生徒数を大きく超えるところも出てくると今から心配されている。
 今の世の中では先人たちが築きあげてきたような、段階的で決して無理し過ぎないような街づくりは不可能なのかもしれない。
 これは時代 あるいは 時間の移り変わりが早すぎることも要因の一つであろう。


 その根底には人口減に端を発している人の奪い合いであり、自治体だけではなく、大学も「全入で定員割れの大学続出」といわれる状況が目の前に迫ってきているという問題も同じように少子化の波をもろに被っているのは周知の事実である。

 ここ数年少子化対策が叫ばれているが、これは国を維持する上で最低限必要なことで、若い人には申し訳ないが、それが将来の財源確保には不可欠でることは誰が見てもわかりきっていることである。
 究極的な見方をすれば、どんな政策よりも優先すべき課題で、国や国民が総力戦で対応していかないと国は衰退し、滅びてくるのではとさえ思えてくる。
 正直、「いまさら何言ってんの? 遅すぎるやん」と言いたいところではあるが、何とかもう少し国に活力を取り戻してほしいと思っている。
 だた、この問題を解決するのはなかなか難しいと思う。別の観点から捉えると人間の尊厳にもかかわってくるし。
posted by ヒロイ at 19:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする