2022年12月18日

No.810:個人面談

 従業員の数が一定数以上になると、それぞれの人の考えや意見がトップである経営者の耳に入ってこなくなったり、入りにくくなることはどこの職場でもあり得ることであろう。
 私も開業当初は私とうちのカミさんを含めて4人だったので、誰が何を考えているかとか、今日はどうして機嫌がいいのか あるいは 悪いのかは本人に聞かなくてもある程度は理解できた。
 今では個人情報という面でも気をつけないといけないが、規模が小さいとこちらから聞かなくても、昨晩ご主人と大喧嘩をしたとか、子供が勉強をしないので困っている なんていう話も自然にこちらの耳に入ってきていた。
 それが20人以上になり、5年程前からワンフロアでなく3Fと4Fに分かれて仕事をしているので、日常的にいつでも顔を合わすという状態ではなくなってきている。

 そんな状況下だからというわけではないが、私は開業以来16年間、事務所のスタッフ全員と年に2〜3回は個人面談をしている。
 「今の時代 個人面談なんて」とか、「する方の自己満足と違うの!」と思う人もいるかもしれないが、今回もいつもどおり 12月15日の賞与支給前に賞与明細を目の前に置きながら、その内容説明も含め 12月5日〜9日まで5日間かけて幹部以外の16人と面接を行った。

 10分弱で終わる人もいれば、中には1時間近くに及んだ人もあったし、その内容については当然のことながらここに掲げるわけにはいかないが、中には「所長の耳にだけ入れておいてほしいことがあります」というような話もある。
 個人攻撃・個人批判のような内容はほとんどなく、事務所や私個人への要望や改善点、この半年の自分自身の仕事への取り組み方や今後 力を入れたいことなど 結構前向きの話をされる人が多い。
 話の内容は言えないが、中には途中で涙を流す人もいて、面談の後 本人が席に戻った時、「所長面談の後、涙目なんてやばいやん」とこちらが気を遣うこともある。
 中にはお上手というか、おべんちゃらと思えることを言う人いるが、16人も面談すると、人の心や頭の中、そして人の考えって本当に様々なんだなと、こちらが勉強になることが非常に多い。
 こういった個人面談自体、単なる私の自己満足なのかなと思わないでもないが、事務所の経営や運営の役に立ったり、ヒントになるような話も聞けるので、私の方は非常に貴重な場と思って今もなお続けている。
 ただ この個人面談って、結構 時間と体力がいるし、「検討して、改善すべき点は改善するようにしていきます」と半年前に言っておきながら何も変わっていないこともあり、面談自体が私にとって苦痛となることもあるが、私は何もかも自分で決めて、突っ走っていけるほどの能力と勇気がないのでついついこうしていろんな人の意見を聞くことによって、自分自身の心と頭の整理に役立てているという側面も否定できない。
 まあ、いまどき 対面式の個人面談の実施についてはいろいろな意見があると思うが、私にとっては間違いなく身の引き締まるいい機会である。
 今まで何十回とこういった個人面談をしてきて、一つだけ気をつけていることは、それぞれの人に対して先入観を持たずに、素(す)の気持ちで臨むこと、これが双方にとって一番 意味のある面談になるように思う。
 中には「所長の自己満足ですね」と思っている人もいるかもしれないが それはそれでいいでしょう。全員が満足するっていうこともあり得ないわけですから。

 最後に面談の話ではないが、
 大きな声を出すことを良しとしない時代ではあるが、我が事務所の朝の出社時の挨拶の声は結構大きく、9時出社パートさん(社員は8時30分出社)の元気のいい声を聞いて、一日の始まりを感じることも多い。
 どんな時代でも挨拶って気持ちのいいものですね。
posted by ヒロイ at 18:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする