自分が経験したことのある野球と陸上競技以外では、サッカーやラグビーの試合も見に行くことがある。
サッカーワールドカップに出場している日本が第一戦で強豪のドイツを破ったということで世間の盛り上がりはすごいものがあるが、私は性格が曲がっているせいか、世間が騒げば騒ぐほど 一歩引いて物事を見てしまうところがある。
もちろん第一戦の勝利はものすごくうれしかったが、マスコミの騒ぎ方は異常とも思えるし、「たった1回勝っただけでそこまで騒ぐもんじゃない」というのが私の本音である。
先の野球の日本シリーズだって、3戦を終わって2勝1分のヤクルトがその後、4連敗し、オリックスが優勝したし、勝負事なんて本当に終わってみないとわからい。
今夜の第二戦の相手のコスタリカだって、第一戦のようなみじめな試合はしないだろうし、各地区の厳しい予選を勝ち上がってきたのだから侮っていい相手ではないはずである。
スポーツでホッとしていいのは全てが終わってからのはずなのに、まだ始まったばかりでこの騒ぎ、これには日本で古くからいわれている「勝手兜の緒を締めよ」のかけらもないくらいの浮かれようである。
同じグループの他の試合結果次第ではあるが、今日 勝ったとしても最終のスペイン戦に負ければ1次リーグ敗退だってあり得る。
ただ、監督や選手たちは決して浮かれていないだろうから、どこまで「たった一戦 終わっただけ」と冷静に考えて第二戦を迎えているのか今日の出来をじっくりと見てみたい。
スポーツの中で実力の差が結果に出てくる、つまり番狂わせの少ないスポーツで代表的なのはラグビーとバスケットボールと言われているが、得点の入りにくいスポーツであるサッカーはその逆で、仮に3対7の割合で攻め込まれていても得点を与えず、こちらが放ったたった1本のシュートが決まると勝つことだってある。
そういう意味においては、たとえ番狂わせであっても相手より1点でも多く得点すれば勝者になれるし、相手がボール支配率やシュートの数で優っていても結果がすべてという点では他のスポーツと何ら変わりはない。
私自身 厳しい話もしているが、今日の戦い次第では第一戦のドイツ戦がまぐれでなかったことを証明するチャンスでもある。
スポーツは最終戦が終わるまで気を抜いてはいけないし、気を抜いたり、緩めた者(チーム)の負けである。
少しサッカーから離れるが、本当の強さという点では、今年の夏の甲子園では優勝こそできなかったが、あの最強と言われる高校野球の大阪桐蔭は10対0になっても絶対に手を緩めないし、これでもかこれでもかというくらい襲い掛かってくる 怖くて憎らしいほどの強さがある。あそこまでいって初めて本当の実力と言えるのであろう。大阪桐蔭は油断とは無縁であるように思う。
日本のサッカーが本当に強くなったのかどうかは今晩 一つの結果が出る。そんな目で今晩のコスタリカ戦を観ると結構 冷静に見ることができるように思うし、これも私なりのスポーツの楽しみ方である。
勝ってほしいですけどね、「日本ってほんまに強いやん」って言われるように。