「5人揃っての家族旅行」、「夫婦旅行」、「一人旅」どれをとっても現実的ではない。
そんな中でも、半日程度の“ちょっとしたおでかけ”なら可能かと、久しぶりに空いた休日になりそうだった11/3は数日前から一切の仕事を入れずに出かける計画を立てていた。
とはいっても、阿修羅を見るための奈良に出かける計画である。
当日は非常に寒い朝であったが、朝9時半出発、午後3時半帰宅という6時間の“奈良かけ足散策”を楽しんできた。
この日の最大の目的は、興福寺の阿修羅を初めとする14躰の仏像を見ることである。
京都の地下鉄に乗っているといたる所に【お堂で見る阿修羅】というポスターが掲げられているし、是非とも阿修羅に会いたくて近鉄電車に乗って出かけていった。
★【お堂で見る阿修羅】(平成21年 10/17〜11/23:奈良 興福寺)
・阿修羅等の国宝、現存する14躰全てをおよそ110年ぶりにお堂に安置
―――――――――――――――――――――――――――――――
【参考記事】:「阿修羅展 東京で95万人、福岡で70万人」
(東京)
・「国宝 阿修羅展」は3月31日から6月7日まで東京・上野の東京国立博物館で開催されていましたが、会期中日本の美術展としては最高の95万人近い来場者を集め、「阿修羅ブーム」といわれる社会現象を引き起こしました。
(福岡)
・九州国立博物館(福岡県太宰府市)で開かれていた奈良・興福寺創建1300年を記念した特別展「国宝阿修羅展」の総入場者数は、最終的には71万138人に。九州で開催された展覧会の動員数としては新記録となった。
―――――――――――――――――――――――――――――――
家を出てから約1時間余、11時前には近鉄奈良駅から10分程のとこにある興福寺に着いて、さあ、大人1,500円もする拝観券を買おうと売り場へ行くと【現在の待ち時間 150分】というプラカードが立っていた。
『えっ、まさか? 嘘やろ。』と思ったのも束の間、次の瞬間には私に並ぶのか、並ばないのか二つに一つの選択肢が突きつけられていた。
一緒に行ったカミさんは、この日は珍しく『阿修羅』、『阿修羅』と叫んでいた私に気を遣っていたらしく、この列に並ぶかどうかについては全く自分の意見を言わずに私の判断に委ねていたようだ。私の方も、今回はカミさんの顔色をうかがうこともせず私個人の判断で結論を出そうと思っていた。
頭の中でとっさに「見たいけど、見て出てくるまでには3時間か。でも、今日の第一の目的は阿修羅やしなと。う〜ん、悩むとこやな。」と大いに悩んでしまった。
そして、30秒後に私の出したのは、「やめとこ。せっかく奈良に来たんやし、他の奈良を味わお。」という結論であった。
時間があったら行こうと少しだけ狙いを定めていた【正倉院展】(すぐ近くの奈良国立博物館で開催中)の前も通ってみたけどこちらも長蛇の列。結局、1km程先にある春日大社に行くことにした。
私の下調べではこちらも世界遺産に登録されており、最終的に時間があれば行きたいなと思っていたのでためらうことなく春日大社の方へ向かった。
途中の奈良公園はいたるところに鹿がいて(あたりまえやけど)、京都とはまた違った何とものどかというか、時間を忘れるくらい優雅な気分に浸ることができた。
その後、昼食をとり、少しだけ奈良市内をぶらぶらして帰ってきた。
滞在時間は3時間半くらいのわずかな時間であったが、京都とは趣の違った“古都”を楽しむことができた。
実を言うと、奈良にも顧問先が数軒あり、近鉄に乗るたびに「仕事以外で奈良に行きたいな。」と以前から狙いをつけていた。
奈良の大仏がある東大寺は小学校の修学旅行でも行ったが、それ以外、奈良というのはほとんど知らない。
法隆寺、唐招提寺、薬師寺、そして明日香村や吉野と私にとって、まだまだ未開の地が残っているので今後も時間を見つけて奈良詣をしたいと思っている。
子供が小さい頃は奈良なんて全く興味のなかったし、子供を連れて行っても喜ばないところであった。15年程前のゴールデンウィークに子供を連れて今はなき“奈良ドリームランド”行ったことはあったが・・・。
まあ、こういうことに興味を持ち出す自分に我ながら多少驚いているのも事実だが、こうして千年以上も前に建てられた寺院を訪れると本当に不思議と“今”を忘れることができる。
現実逃避と言われるかも知れないが、まあ、1年のうちで僅かな時間はこんな時間を持っても許してもらえるだろう。
例年通り、年末から来年の3月末まで仕事の方は凄まじい状況が予想されるが、まあ、その少し前のこういった時間はなかなか有意義な時間であった。
この秋、2、3時間でもいいのでもう一ヶ所どこかに行ってみたくなった。
大原三千院で座ったままボーっとして庭を眺めるということもしてみたいことの一つである。でも、秋の三千院は観光客が多すぎて近づけないだろうな?

